iPad ProはMicrosoftのSurface Pro対抗製品ではない

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Appleは9月9日(日本時間9月10日午前2時)にアメリカ西海岸で行われた発表会で、長らく噂されていたiPad Proの発売を発表した。iPad Proの噂は2014年夏ごろからささやかれており、2015年に入ってからはまことしやかな情報が飛び交っていた。私はAppleがiPad Proを出すことは無い・・・・と思っていたことから、今年の3月の時点で以下の記事を書いていた。しかし、その後もiPad Pro発売の噂は後を立たず、ひょっとすると噂のでもとはApple自身ではないかと思うようになった。iPad Pro発売を意図的にリークし、ユーザーの反応を見極めていたのではなかろうか。

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iPad Proは12.9インチのRetinaディスプレイを搭載したiPadの新製品・・・Apple Pencilで多様な作図や作画が可能

ipad-pro

iPad Pro

もはや事前の情報漏れは防止できない

今回発表されたiPad Proの仕様は、以前から流れていた情報とほぼ同じであった。サイズを始めとし、専用のスタイラスペンがオプションで発売されることまでほぼ今年の始めには噂として出ていた。Apple製品の情報を発売前に隠すことはほぼ不可能となっており、ここ数年の事前情報は正確であることが多くなっている。発売数日で数百万台単位で販売されることから、発売時点ではかなりの製品数を用意しなければならない。発売数カ月前から部品を調達しなければならず、その内容からおおよその仕様は明らかにならざるを得ない。特にディスプレイに関しては発注先が限られており、昨年のiPad 6やiPad 6 Plusのディスプレイサイズなどは発売のかなり前から明らかになっていた。

iPad Proの方がSurface Pro 3より高画質だが・・・・・・

Apple自身がiPad Proの情報をリークしていたか否かは別として、AppleがiPad Pro発売の噂の反応に注目していたのは間違いない。MicrosoftはiPadに対抗する製品としてSurface Proを発売し、iPadと差別化するものとして専用のキーボードとスタイラスペンを付属させた。iPad Proの場合はオプションだが、キーボードとスタイラスペンを採用したことで一見するとSurface Proの後追いをする形になる。しかし、AppleはiPad ProをSurface Proに対抗する製品として導入したのだろうか。そこを判断する材料として、iPad Proのディスプレイに着目してみた。iPad ProとSurface Pro 3の仕様上の違いは、最も大きいのはディスプレイの解像度である。iPad Proが2732×2048=約560万ピクセルであるのに対し、Surface Pro 3は2160×1440=311万ピクセルとなっている。1インチあたりのピクセル数で比較すると、iPad Proの264ppiに対してSurface Pro 3は216ppiと低くなっている。つまり、iPad Proの方がSurface Pro 3より2割ほど高画質であることを示している。

iPad Proは従来のiPad同様の264ppiディスプレイ

iPad Proの方がSurface Pro 3よりも高画質だとしても、2割程度の違いがどれだけの意味を持つのだろうか。ここで大きな差別化を図ろうとするのなら、より細密な液晶をサイズを落として採用することで実現可能である。しかし、Appleがそうしなかったのは、iPad Proのディスプレイが264ppiである所にその理由がある。実は、iPadはiPad 3からRetinaディスプレイを採用しているが、その1インチあたりのピクセル数は264ppiなのである。iPad Proは歴代iPadの3割り増しのディスプレイとなったが、細密度は従来の264ppiを守っているのである。つまり、iPad Proは従来のiPadの延長線上にある製品であり、MicrosoftのSurface Proに対抗させる製品として投入したもではないことは明らかである。より大きなサイズのiPadを求めるニーズを受け、これまでのiPadと同じコンセプトで開発されたものなのだ。

iPad Proを待ち続けたユーザーも多いようだが市場は・・・・・?

iPadの9.7インチを12.9インチにしたことから、ノートPCと同じような使用スタイルが従来以上に予想される。そのため、Apple純正のキーボードを用意。また、高細密なディスプレイを活用するため、製図や作画が可能なスタイラスペンを用意。つまり、大型化したiPadの機能をより便利に使うためのiPadアクセサリーをオプションで用意したのが真相であり、iPadをノートPCの代替品にしようとしている訳ではない。MicrosoftはAppleのマルチタッチの不足を穴埋めするものとしてスタイラスペンを用意したが、AppleはiPad Proをより便利に使えるようなツールとしてスタイラスペンを用意した。Appleの純正スタイラスペンであるApple Pencilは、ただの線で手書き入力がで汁だけでなく、線の太さを変えたり、濃淡を加えたり、筆のように描いたりすることが可能とのこと。しかし、Apple Pencilが99ドル、キーボードのSmart Keyboardが169ドル、Wi-Fiモデル32GBの799ドルと合わせると軽く1千ドルを超えることになる。既にiPad Airを持っているiPadファンは飛びつくだろうが、それほど大きな市場になるとは思えない。

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