Appleは、10月28日(現地時間)に第4四半期の決算数字を発表した。昨年からiPadとiPad miniの販売台数の予測を行ってきたが、今回も同じ方法で予測してみた。但し、四半期の決算発表のプレスリリースではiPadの販売金額には触れていないらしく、ネット上に出回っている情報からは得られなかった。しかし、Appleは9月が年間決算日であることから、年間決算資料が米国のAppleのサイトから得られたのでそこから算出した。
全体の58%がiPad mini・・・・・・もっと多いはず
予測の前提となる条件が変化しつつある
第4世代iPadとiPad miniの発売は、昨年の10月2日であった。従って、決算数字には丁度一年間の販売実績が示されたことになる。試算の結果は、以下のようなものとなった。今回も前回までと同様、昨年の7月-9月のiPadの平均単価を使用したが、それでは実態を表さなくなっているようである。
iPad mini | iPad | 合計 | iPad miniのシェア | |
2012年10月-12月 | 1,073万 | 1,213万 | 2,286万 | 47% |
2013年1月-3月 | 1,241万 | 707万 | 1,948万 | 64% |
2013年4月-6月 | 1,068万 | 393万 | 1,461万 | 73% |
2013年7月-9月 | 757万 | 651万 | 1,408万 | 54% |
合計 | 4,139万 | 2,964万 | 7,103万 | 58% |
取り敢えずこれまでと同じ方法で計算してみた
iPad全体の年間販売台数は7,103万台、金額は320億ドルであった。
x:iPad miniの販売台数、y:iPadの販売台数とし、a:iPad miniの平均単価、b:iPadの平均単価とすると、
①x+y=7,103万台
②ax+by=320億ドル
600105x=/(535-a)
となり、aの値を当てはめていけばx(iPad mini)の数字の配列ができる。それが以下の表である。
iPad miniの平均単価 | iPad miniの販売台数 | iPadの販売台数 |
340ドル | 3,077万台 | 4,026万台 |
350ドル | 3,429万台 | 3,674万台 |
360ドル | 3,637万台 | 3,466万台 |
370ドル | 3,872万台 | 3,231万台 |
380ドル | 4,139万台 | 2,964万台 |
390ドル | 4,445万台 | 2,658万台 |
400ドル | 4,801万台 | 2,302万台 |
420ドル | 5,218万台 | 1,885万台 |
430ドル | 5,715万台 | 1,388万台 |
440ドル | 6,317万台 | 786万台 |
上の表はエクセルで作成してこちらに転記したのですが、その時行がずれてしまったようです。iPad miniの台数が4,445万台の欄は、平均単価が400ドルの欄でした。同様のミスを2013年1月-3月期、4月-6月期にもしております。従いまして、この記事は2013年1月から9月のiPad miniの平均単価が400ドルとした場合の試算に読み替えてください。-2013年11月3日訂正
iPad miniの平均単価をこれまで通りの390ドルとすると、iPad miniが4,445万台、iPadが2,658万台売れたことになる。
今回の計算結果を洗いなおして再度挑戦
もう一度最初の表を見て頂きたい。4月-6月にはiPad miniのシェアが73%にまで上昇していたが、7月-9月では54%に低下したという数字になった。また、iPadの販売台数が前期並を維持していることになるが、そういう兆候は実際の市場からはうかがえないのは明らかである。つまり、7月-9月のiPad miniの数字はもっと大きかったに違いない。このような結果となったのは、iPadの平均単価を535ドルと見たことによる。実際は旧製品であるiPad 2がことのほか売れており、iPadの平均単価を押し下げたことを強くうかがわせている。iPad Airが今日から発売されるが、iPad 2は継続販売される。それだけiPad 2のニーズが高いこと・・・この1年も良く売れたことを意味している。
その辺も含め、再度iPad miniとiPadの販売台数予測に挑むこととしたい。