タブレット端末の首位転落

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2012年12月のタブレット端末の販売台数は、それまでダントツのトップであったAppleが転落し、Nexus7を扱うASUS(エイスース)が首位に立ったとの調査結果がでてきた。家電量販店などのPOSデータを集計している調査会社のBCNが年明けの1月16日に発表、日経新聞が大々的に発表した。

nexus7

GoogleがASUSに製造させたNexus 7

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BCNと日経はセンセーショナルに扱うのが好き

BCNとGfKの調査結果が異なっている

スマートフォンではAndroid陣営に追いつき追い越されたAppleだが、タブレット端末ではこれまでAppleが他を大きく引き離し、50%以上のシェアで推移していた。BCNの発表によると、ASUSはNexus7発売直後からシェアが急拡大し、12月には44.4%に達した。9月は7.8%であったことから、この間に36.6ポイント増加させたことになる。一方、AppleはiPad miniやiPadの新製品を発売した11月は51.8%となったが、12月に入って40.1%に低下してしまった。 しかし、BCNと同様にPOSデータを集計しているGfKの調査によると、トップは相変わらずAppleであり、首位の交代は起こっていない。

BCNとGfk、共に正確な販売台数ではない

POSデータを集計するという手法が同じにもかかわらず、調査結果に違いが出る理由は調査店が両社で異なっているところにある。POSデータを集めている店舗数は、BCNが約2,400店に対してGfKは約4,000店となっている。調査対象店の多寡よりももっと大きな違いは、GfKにはヤマダ電機やヨドバシなどが入っているが、BCNの数字にはそれらが含まれていないというところにある。
しかし、POSデータを集計する調査には更に問題がある。iPadにしろNexus7にしろ、タブレット端末を数多く販売しているのはApp le StoreやGoogle playなどの直営オンラインストアである。Appleの場合は、実店舗のApple Storeもある。AmazonのKindle Fireの場合は家電量販店の数字はほとんどゼロといっても良い。BCNやGfKのデータにはこれらの数字が反映しておらず、タブレット端末の実売数を正確に表しているものではない。

BCNはメディアから調査会社になった企業

BCNは、調査会社にしては調査数字をセンセーショナルに扱う傾向が強い。今回と同様の例としては、携帯デジタルプレーヤーにおけるAppleとSonyのシェアが挙げられる。BCNは2010年8月にSonyがAppleを抜いて首位となったことを発表した。また、同年12月にはSonyが1週間だけ50%を超した時にも記事として流していた。BCNは週刊BCNというIT産業向け専門媒体を30年以上前から発行しており、メディアからPOS調査会社に進出した企業である。したがって、マスコミ受けするような数字の扱い方が身についているということができる。

日本経済新聞

一方、BCNの発表をセンセーショナルな記事にした日本経済新聞であるが、こちらも経済紙の割には正確さよりも話題性を重視する傾向が昔から強い。Appleに間して言えば、AppleのiTunes Music Storeの日本進出について何度も見込記事を出したことがある。Appleは2003年4月に米国でiTunes Music Storeを開設し、次の目標は日本上陸に定めていたのは事実である。しかし、日本のレコード会社からの協力が得られず、日本上陸を果たしたのは2年後の2005年8月であった。その間、明日にもAppleが上陸してくるという記事を何度も読まされたものである。

最近の例としては、昨年の7月に「ソニー、アップルに楽曲配信 販売増へ戦略転換」という記事を載せていた。これも見出しから受ける印象を故意に操作している記事の一例である。

詳しくは⇒ソニーが戦略転換~Appleに楽曲配信 

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