SMSがあればキャリアメールは必要なかった!?

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SMSという携帯電話のサービスがある。SMSとはShort Massage Serviceの略で、70文字程度のメールを送受信できるサービスである。そういうサービスがあるのは前から知っていたが、日本では殆ど使われていないと思っていた。確かに数年前まではそうだったようだが、最近は結構使われるようになったらしい。SMSはかなり前からあったにもかかわらず、日本ではキャリアメールが先に普及してしまった。その最大の理由は、SMSでは他キャリアの相手とはメールの交信ができなかったところにある。

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日本ではガラケーと共にキャリアメールが大きく普及したが、スマートフォンの登場でSMSに陽が当たる

iphone-top

iPhoneのTop画面

SMSはキャリア相互の接続には対応していなかった

現在、国内キャリアが提供しているSMSは、1997年には出揃っていた。しかし、国内キャリア間でのメッセージ交換には対応しておらず、普及の大きな足かせとなっていた。その後、3大キャリアは自らがISPとなる道を選択し、電話番号とそれぞれのドメインを組み合わせたメールサービスの提供を開始した。これらはキャリアメールと呼ばれているが、通常のインターネット上のメールサービスと同じであり、全てのメールサービスと相互接続が可能であった。SMSは(原則)同じキャリアの携帯電話同士でなければ相互接続できず、日本においては存続の意義がまったく認められないサービスとなってしまった。

MNPではドメイン名を継続使用できない

キャリアメールは当初は携帯電話番号をアカウント名としていたが、それだと簡単にメルアドを推定できる。迷惑メールが横行したことから、推定しにくいアカウント名を使うようになった。これで迷惑メールを全て防止できるようになった訳ではなく、また分かりやすいメルアドというキャリアメールのメリットも失われてしまった。しかし、パソコン要らずでメールが利用できるメリットは大きく、携帯電話の契約者の殆どがキャリアメールの契約者でもあった。2006年には携帯番号を持ったままキャリアを変えるMNPがスタートしたが、当初はあまり利用されなかった。MNPではドメイン名までは持っていけず、メルアドの変更が必然となる。それを嫌ったことが最大の理由であった。

発売当初はiPhoneの販売は芳しくなかった

iPhoneが日本で最初に発売されたのは、2008年7月のiPhone 3Gであった。当初の売れ行きはその後の展開からすると芳しくなく、ソフトバンクも頭を抱えていたようであった。日本では携帯電話でのインターネット接続は当たり前のことであり、キャリアのネットワーク上に携帯電話向けのサービスが数多く提供されていた。しかし、iPhoneはキャリアの独自サービスには対応しておらず、インターネット上で展開されているサービスを利用することになる。サードパーティが提供するインターネット上のサービスが急拡大するに従い、iPhoneの販売も急上昇に転じた。また、iPhoneを追って発売されたAndroidスマートフォンも、ワンセグやおサイフケータイなどの日本独自機能に対応させる端末などで販売台数を伸ばしてきた。そこで大きく浮上してきたのは、スマートフォンでは各社のキャリアメールが使えないという問題であった。

2011年にようやくSMSのキャリア間相互接続が実現

日本の携帯電話は、キャリアの専用ネットワーク上でのサービスを利用できるように独自の仕様となっている。それに対してスマートフォンはインターネット上の汎用のサービスを利用しており、キャリア独自の仕様に対応することを必須とはしていない。従って、発売当初のスマートフォンはどれもキャリアメールに対応しておらず、スマートフォンに移行することはキャリアメールを捨てることを意味した。また、キャリア各社はMNPによる転入者を優遇する販売施策を採用しており、キャリアメールの代替となるメールシステムの提供が必須となってきた。それがかつて放り捨てられていたSMSであり、2011年にSMSのキャリア間の相互接続が実現したのであった。

相手の電話番号がわかれば直ぐに発信可能なSMS

SMSはキャリアメールとは異なり、携帯電話番号のみがアドレスとなる。従って相手が何処のキャリアかは関係なく、番号さえ変わっていなければ古い番号であってもメールを届けることができる。但し、キャリアメールはパソコンユーザーともメールのやり取りが可能だが、SMSの場合は共に携帯電話ユーザーであることが原則である。しかし、このことはメールの発信者が特定できることを意味しており、スパムメールを防止することにつながっている。文字数が限られているが、短いメッセージに使うものだと思えば特に気にすることはない。欧米では携帯電話のコミュニケーションツールとして普及しているSMSだが、日本ではスマートフォンの普及に伴ってようやく出番が回ってきたのであった。

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