4インチサイズのiPhone SEが再登場した背景

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Appleが大方が予想したとおりのiPhone SEと9.7インチのiPadを発売する。iPhone SEは上位機種のiPhone 6s/6s Plusと同等の機能を搭載しているが、サイズはかつてのiPhoneの標準サイズであった4インチに戻っている。Appleは2015年にiPhone 6/6 Plusを投入、他社に遅れてファブレットに参入してスマホのメインストリームに位置づけた。しかし、2年半後の2016年3月、4インチサイズのiPhoneをSD=Special Editionとして復活させることに踏み切った。

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大画面のファブレットだけではなかったスマホのニーズ

iphone-se

iPhone SE

AppleはiPhoneとは別にiPadの市場も有していた

iPhoneが登場して今年で9年経つ。2007年発売のiPhone最初の製品は、ディスプレイサイズが3.5インチであった。その後、iPhoneと同様の機能を有するスマホが登場したが、市場を席巻したのは韓国のSamsungであった。SamsunのメインブランドであるGalaxyは、大画面ディスプレイを搭載することで他と差別化してきたスマホである。2010年に発売した初代機は4インチのディスプレイであり、2012年には4.8インチまで大きくしている。一方、Appleは2012年9月に発売したiPhone 5で3.5インチから4インチに拡大させたが、ファブレットと呼べる機種を投入したのは2014年になってからである。ファブレットが一定の市場となることが明らかな中、Appleのファブレット投入が遅れたのはAppleにはiPadという別の製品市場を持っていたからに他ならない。

2014年にiPhoneのテコ入れが急務となった

2010年に発売されたiPadは、発売当初から販売台数を急激に伸ばしていた。しかし、3年後の2013年には前年比が113%まで下がり、翌2014年には前年比85%と前年割れとなってしまた。iPadの伸びが急減した2013年はSamsungのシェアがダントツで1位となった時期と重なっており、ファブレットの伸張がiPadの市場拡大のネックになっていたのは確実である。Appleがファブレットに進出するとその状況を自ら深化させることになり、なかなか踏みだせなかったのであろう。しかし、2012年に146%あったiPhoneの前年比も2013年には113%まで落ちており、肝心要のiPhoneへのテコ入れが急務となってきた。そこでAppleは2014年にiPhone 6/6 Plusの投入に踏み切った訳だが、それが更なるiPadの落ち込みに拍車をかけるであろうことは自明の理でもあった。

2014年は大成功・・・しかし、2015年に失速

AppleのiPhone 6/6 Plusは、発売開始後3日間で1,000万台販売された。これはiPhone史上最高の記録であり、ファブレットの投入はそれ自体は大成功であったといえるだろう。但し、iPadの前年比は2014年の85%から2015年は78%に更に落ち込んでおり、iPhone 6/6 Plusの投入がマイナスに作用したことがAppleの実績からも明らかとなっている。しかし、Appleの主力商品はiPhoneであり、ファブレットタイプのiPhoneが更に売れることでiPadもマイナスを打ち消すことができる。そこで向かえた昨年秋のiPhone 6s/6s Plusの発売であったが・・・・前年同期比がかろうじて100を超えるという作ったような数字に終わった。

iPhone 6s/6s Plusの失速がiPhone SEの呼び水

ファブレットの投入によってiPadが落ち込むことは織り込み済みであったと思うが、iPhone 6s/6s Plusの伸び悩みは想定外であったのだろう。日経新聞は年明け早々の1月6日、AppleがiPhone 6s/6s Plusを当初の予定より減産することを伝えている。これは大型ディスプレイ、ひいては高額スマホの市場が頭打ちとなっていることを示しており、これまでのAppleの戦略を大きく見直す必要があることが明らかとなった。Appleは先日の発表会で4インチの旧製品であるiPhone 5sが2015年に3,000万台売れたことを発表しているが、これはスマホのニーズが大画面のファブレットだけではないことを物語っている。それを端折って言うと、スマホをタブレット代わりに使うことを拒否するユーザーの存在である。

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