スマホ料金『2年縛り』の見直しは何時実現するのか?

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昨年末の総務省のスマホ料金引き下げ提言を受け、キャリア各社が今春に新設する低料金コースが出揃った。総務省は『月額5,000円以下』となる低料金コースの新設を求めており、3キャリアともほぼそれに沿う内容となっている。しかし、いずれも2年契約が条件となっており、昨年7月に総務省が求めていた『2年縛り』の見直しは反映されていない。

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『低料金コース』の新設は『2年縛り』があって初めて実現する・・・・・矛盾する提言を行った総務省の顔を立てた3キャリア

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『2年縛り』を外して早期に『格安スマホ』へ誘導しようとしてきた総務省

昨年の夏までの総務省は、『格安スマホ』のユーザーを拡大させることで高止まりしているスマホ料金を全体として抑制しようとしてきた。3キャリアから『格安スマホ』への転出の足かせとなっていた『SIMロック』を解除することを義務化し、『2年縛り』を見直すことでキャリアからの転出を促進させようとしてきた。『SIMロック』の解除は昨年5月1日以降に発売された端末から義務化されており、『2年縛り』は昨年夏に3キャリアが見直しに着手することを明言していた。しかし、9月の安倍首相の鶴の一声でそのプログラムは見直しを迫られ、総務省は低料金のコース新設をキャリアに求めざるを得ない状況となった。3キャリアは確かに低料金コースの新設を打ち出してきたが、単なる金額合わせのものでしかなかった。

『2年縛り』することで2年間の”最低限の”収入を確保している

携帯電話の普及率は上限に達しており、これまでキャリアの収益を支えてきたのはガラケーからスマホへの買い替えユーザーであった。しかし、ガラケーからスマホへの買い替え需要は2014年に頭打ちとなっており、現在はスマホの新機種への買い替え需要が市場拡大の鍵となっている。そこで問題となるのは、年々高くなりつつあるスマホの端末代である。キャリアはどこも『実質ゼロ円』などと称して端末代を低く抑えているが、スマホのユーザーはその分割高な料金を支払い続けている。低料金コースの新設は端末代金を負担する原資が減ることになり、キャリアが『2年縛り』を外すことは考えられない。従来より低い金額であったとしても、少なくとも2年間は払い続けてもらう前提で設定した金額であるからだ。キャリアは事前に総務省の意向を確かめていると思われ、今回の低料金コースの新設が『2年縛り』で行われるのは総務省も了承済みのことだろう。

『2年縛り』の見直しは実現するのだろうか?

今回のキャリアの低料金コースの新設で実質的な効果はでてこないだろうが、これまでとは矛盾することを要請せざるを得なかった総務省の顔を立てたことにはなる。とは言え、総務省が昨年夏に『2年縛り』の見直しを打ち出した事実は残っており、このまま手付かずのままで進むことは考えられない。恐らく、3キャリアは期間を短くした料金体系をこの春にも打ち出してくるだろう。しかし、それも今回同様、形だけのものとなるだろう。例えば『1年縛り』を用意するが、その場合は『実質ゼロ円』を止めて端末代の半額を上乗せするという料金体系が考えられる。この場合は期間が1年となっただけで端末代の負担が増加することから、これを利用しようというユーザーは殆どいないだろう。今回の低料金コースを利用するユーザーも少ないと予想され、総務省の顔は立つがユーザーにとっては意味のない料金体系となるのは確実である。端末を買い換えさせることで収益を確保しているスマホ業界のビジネスは既に確立しており、それを打ち崩す方策は実現するはずがない。

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