総務省の2年縛り見直しの要請とキャリアの動向

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総務省が3キャリアに対して2年縛りの見直しを要請したが、3キャリアの動きが思いのほか芳しくない。ドコモは7月末に行われた第1四半期決算発表会で『見直しを行う方向で検討している』ことを表明したが、『方向性はまだ決まっていないが、今年度内には意思を決めたい』と見直しをするかどうかの決定が来年の3月までかかるとしている。そのような中、KDDIは8月7日の決算発表会で『見直しを検討中』と発表しており、ドコモより一歩進んだ対応を行っている。しかし、実施時期については触れられておらず、9月に予定されているiPhoneの新製品発売に間に合うかどうかが注目されている。

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『2年縛り』の見直しはMVNOユーザーの拡大策・・・・・そのキャリアを継続するかMVNOに乗り換えるかが2年後に迫られる

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AppleのiPhone

『2年縛り』の見直しを今年の9月にすべき理由

ドコモのFOMAに『ファミ割MAX50』という割引プランがあるが、このスタートが2007年8月であった。『ファミ割MAX50』は2年縛りの料金プランの代表的なものであり、25カ月毎に更新月がめぐってくる。つまり、奇数年の9月が『ファミ割MAX50』の更新月のスタートラインとなる。他キャリアへのMNP転出も更新月を利用したことが予想され、奇数年の9月は今でも『特異月』であることは間違いない。総務省が7月に有識者会議に提言させたのは、そのことを強く意識していることを予測させた。また、2009年以降は毎年9月にiPhoneの新製品発売があり、2013年からiPhoneの発売に参入したドコモの最初の更新月が今年の9月となる。にもかかわらず、ドコモは見直しを来年の3月まで引き伸ばそうとしたことになる。有識者会議は『事業者が自主的にサービス改善に取り組むことを強く期待する』としており、実施するかどうかは事業者の意思に任しつつも、実施を強く迫るものになっていた。

『期間拘束が自動更新しないプラン』と『拘束期間を短縮したプラン』を提言

KDDIが導入を検討しているのは、『2年毎の自動更新を改め、最初の2年だけ料金を割り引くプラン』とされている。また、ドコモは契約期間を1年にする『1年縛り』という中間的なメニューを検討していると報じられたこともある。前者は『期間拘束が自動更新しないプラン』であり、後者は『拘束期間を短縮したプラン』となり、いずれも有識者会議が提言しているプランである。ドコモの『拘束期間を短縮したプラン』の場合、割引額が大きく下がる可能性が強い。割引額は現行より低くなる可能性があるが、今のところKDDI案の『期間拘束が自動更新しないプラン』導入が有力となっている。『2年縛り』のユーザー側のメリットは通信費が割り引かれるところにあり、そのメリットが少なくなる料金プランを歓迎するはずが無い。

『2年縛り』の見直しはキャリアによるユーザーの囲い込み排除

『期間拘束が自動更新しないプラン』の場合、現行の更新月に気が付かなくて2年間自動延長された・・・という問題は解消する。しかし、2年経過後に割引がされなくなるとすると、再度『2年縛り』の契約をユーザーが手動で行うのだろうか。それとも再契約は認められず、割高の料金プランでそのキャリアに残るか他のキャリアやMVNOに乗り換えるしかないのだろうか。そこのところが不明のため断言はできないが、いずれにしても『SIMロック解除の義務化』よりはMVNO乗り換え促進に役立つものと思われる。2年毎に自分が利用しているキャリアを強制的に見直させるものとなるからである。『2年縛り』の見直しはキャリアによるユーザーの囲い込み排除であり、MVNOユーザーが拡大することは間違いない。キャリアとしてはできるだけ実施を遅らせたかっただろうし、打開策に頭を絞ってきたことで提言への対応が鈍っていたのだろう。

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