ドコモのiPhone参入で何が変わる?

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2013年もあと5日を切るところまで押し迫ってきた。Appleに関する今年の最大の話題は、2008年から何度となく噂となったドコモのiPhone参入がようやく実現したことだろう。しかし、ドコモが販売を開始した9月は契約数純減から抜け出せず、10月以降は純増に転じたもののその数字はソフトバンクやKDDIに大きく差をつけられるものとなった。

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キャリアのMNP戦略変更が迫られている

dokomo

docomo+iPhone

ドコものMNP一人負けが続いている

契約数については見かけ上の数字を挙げる方法がいろいろあるが、MNPでのドコモの一人負け状況は現在も続いている。iPhone取扱最初の月の9月は、MNPの純減数は過去最大の13.3万件となってしまった。10月は9.3万件、11月は6.9万件と徐々に改善はしているものの、純減が続いていることに変わりはない。但し、MNPという制度自体が最大手のドコモが不利になる制度であり、KDDIやソフトバンクはドコモを狙い撃ちする施策を展開してきた。また、9月は2007年に開始したファミ割MAX50の3回目の更改期にあたり、かなりの転出者が見込まれる月であった。

ファミ割MAX50とiPhoneの関係

大量のiPhone潜在ユーザーの存在

10月以降のMNP転出者は減少傾向となっているが、それでもiPhone参入の効果が発揮されていないのは明らかである。その理由として考えられるのは、これまで他社のiPhoneを買わずにいた大量のドコモユーザーの存在である。2007年8月にスタートしたファミ割MAX50ユーザーがどれだけいるのかは知らないが、私みたいに直ぐに契約変更したドコモユーザーはかなりの数になるだろう。iPhoneが国内発売された後に迎えた契約更改期は、2009年9月でソフトバンクからiPhoneを購入できた。2011年のKDDI参入は10月であり、更改月とはづれが生じていた。従って、2年縛りを気にしないユーザーは別として、この9月を心待ちにしていたユーザーがかなりいたと思われる。

KDDIが「一括ゼロ円」で攻勢

ドコモがiPhoneを扱いだした9月にファミ割MAX50更改のピークを迎えることになったことから、待った甲斐があったとしてドコモから購入するユーザーがいたことは確かだろうが、それよりも他社、特にKDDIに乗り換えたユーザーが多かったのではなかろうか。KDDIはこの時期に合わせて旧機種のiPhone 5を「一括ゼロ円」、更には数万円のキャッシュバックをつけて攻勢に出ており、ドコモでiPhone 5s/5cを買うよりはるかに安く手にすることが可能となったのである。iPhoneへの乗り換えに躊躇していた人も、「一括ゼロ円」で月々の費用が軽減されるのは渡りに舟ともいえる条件である。

iPhoneの実質ゼロ円と一括ゼロ円の違い

限られたパイの取り合いに終始?

スマートフォンのヘビーユーザーは、今や2年毎にキャリアを替えることは当たり前になっているようである。キャリアは何処もMNPでの獲得合戦を行っており、MNP優遇策を採用している。今回iPhoneに参入したドコモも同様であり、特にかつてのドコモユーザー向けに「ドコモへおかえり割」を提供している。iPhoneで他社に乗り換えたユーザーが多いことから、ここでかなりの転入者を見込むことができる。かつてのドコモユーザーを取り戻すことだけで、ドコモのiPhone参入は成功したと言えるかも知れない。しかし、そのユーザーの殆どは2年後(他社の施策によってはもっと早く)には他社のユーザーとなっているだろう。これはソフトバンクとKDDIでも同様であり、iPhoneのヘビーユーザーの契約先が最大2年毎に切り替わるだけに過ぎない。

MNP戦略の見直しが迫られている日本のキャリア

キャリアがMNP優遇策に専念している限り、スマートフォンのパイは程なく拡大が止まることになるだろう。いや、もしかするともう既に限界に来ているのかもしれない。とすると、キャリアは限られたスマートフォンユーザーを取替えっこすることに必死になっているという滑稽な姿を露にしていることになる。ここでキャリアがどれだけ疲弊することになったとしても、唯一、Appleだけは販売台数と売上高を伸ばすことになる。キャリアはこれまでのMNP戦略を見直すべきであり、仮にそれができたとするとAppleが日本の携帯電話業界にもたらすイノベーションの最大のものとなるだろう。

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