フィーチャーフォンとガラケー、そしてiPhone

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

スマートフォンの普及に伴い、従来の携帯電話はフィーチャーフォンと呼ばれるようになった。それとは別に日本の携帯電話はガラケーと言われてきたが、フィーチャーフォンとガラケーと言うのは同じものを指しているのだろうか。調べてみるとフィーチャーフォン=ガラケーで、ガラケーだと良くない印象を与えるのでフィーチャーフォンという呼び方が出てきたとするのが一般的な解釈のようである。

広告
広告336

スマートフォンの定義とiPhone

nokia6020

Wikipediaで紹介されているNokia 6020

ベーシックフォントフィーチャーフォン

フィーチャーフォンとガラケーが同じものを指しており、ガラケーのマイナスイメージを払拭するために持ち出したとすると、フィーチャーフォンというのは日本で生まれた用語なのだろうか。この辺を調べていくと、どうも違うようである。スマートフォンと区別するために生まれたことは確かだが、従来の携帯電話をひと括りにすることができないのでベーシックフォンとフィーチャーフォンに分けたみたいだ。日本の携帯電話はここで言うフィーチャーフォンに当てはまるが、海外では通話にちょっとしたメールぐらいしかできない携帯電話が主流であった。従って、従来の携帯電話の中でフィーチャー(feature=特色)のあるものをフィーチャーフォンとして区別したものらしい。つまり、フィーチャーフォンという言葉は海外で使われ始めたものである。

切り口が異なるガラケーとフィーチャーフォン

一方、ガラケーとはガラパゴスケータイを短縮したもので、日本の携帯電話が世界の動きとを切り離された形で特殊な進化をしたことを揶揄して使われているものである。従って、日本のフィーチャーフォンを指していることは間違いないが、ガラケーと言う言葉自体は海外の主流となっていた携帯電話に対比するために生まれたものである。言い方を替えると、フィーチャーフォンは従来の携帯電話を機能の面から横割りで区別したものであり、対比されるのはベーシックフォンである。それに対してガラケーは、進化の面から縦割りで区別しており、対比されるのは海外の携帯電話の進化の方向性である。切り口が異なることから、フィーチャーフォン=ガラケーと言うのは正しくないと言うことができる。

スマートフォンの定義はその都度変化

ベーシックフォンやフィーチャーフォンはスマートフォンと区別するために出てきた用語だが、そもそもスマートフォンの定義が明確ではなかったことがその背景にある。スマートフォンと言う言葉はかなり前から使われているようだが、その時々によって定義は異なっていた。一時はインターネットに接続できるものをスマートフォンと呼んでいたことから、今で言うフィーチャーフォンもスマートフォンに区分されていた。今でもスマートフォンの定義は固まっていないらしく、2012年1月に総務省が出した「」スマートフォンをめぐる現状と課題」という文書の中にも「スマートフォンは、インターネットの利用を前提とした高機能携帯電話。アプリケーションを自由にダウンロードして利用する場面が多く、様々な側面において従来の携帯電話と異なる特性を有する」とあいまいな表現となっており、その下に「*スマートフォンについてと統一した定義はない」と記している。

通話機能を持ったクラウド情報端末

スマートフォンと言う時、誰もがイメージしているのはiPhoneであることは間違いない。であるならば、これまでの経緯を切り捨ててiPhoneのような製品を定義するとすればどのような表現になるのか、という観点から見ればよいのではなかろうか。私がそれをするとすると、次のようになる。

携帯電話の通話機能を持ったクラウド情報端末

かなり端折った表現だと思うが、これだけでiPhoneを言い表しているのではなかろうか。スマートフォンを説明するのに「OSを搭載している」だとか「アプリがダウンロードできる」などを述べているものが多いが、それらを全て含めて「クラウド情報端末」と表現するだけで良いと思われる。要はiPhoneはクラウド情報端末であることがメインであり、携帯電話として通話ができるのは付け足しでしかないのである。ついでに言えば、タブレット端末は「片手で持てるクラウド情報端末」である。これに携帯電話の通話機能があれば、それはスマートフォンということになる(ファブレットがこれに当たるだろう)。

ガラケーの失敗はクローズドネットワーク

またガラケーに戻ることにしよう。日本の携帯電話の誤りは(結果論だが)、日本独自の機能を多く取り付けたことではない。機能やサービスをインターネットというオープンなネットワークに求めず、キャリアの専用ネットワークに取り込んだことである。ドコモのiモードがその代表選手であり、spモードに繋がるドコモの戦略である。Appleはインターネット上にiTunes StoreやApp Storeを用意しており、GoogleはGoogle Playを用意している。端末メーカーがインターネット上に自社端末向けのコンテンツサービスを提供するのが世界標準であるのに対し、キャリアが自社の契約者向けにサービスを提供したのがガラケーの時代であったのである。ビジネスの基盤が、キャリア固有の端末からキャリアを選べる端末へと180度変化したのであった。

広告
広告336
広告336

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする