iPhoneの実質ゼロ円と一括ゼロ円の違い

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私の携帯電話は2009年に買い換えたフィーチャーフォンであり、今後も買い換える予定はない。従って、スマートフォンを購入するのにいったい幾らかかるのか、ということを真剣に検討したことがこれまでなかった。現在の端末を購入する時もそうだったから、端末代金がゼロ円となるキャンペーンの存在は知っていた。しかし、同じゼロ円でも「実質ゼロ円」と「一括ゼロ円」の2種類があるという。この違いは真剣に考えないと良く分からない。

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料金体系の問題を露呈させる「一括ゼロ円」

iphone5s

iPhone 5s

端末代金をキャリアが負担する「実質ゼロ円」

端末を「実質ゼロ円」というのは、本体の分割払いと同じ金額を差し引いて端末分の支払いをゼロ円とする方法である。例えば8万円の端末を分割払いにした場合、2年間の毎月の分割支払額は約3,300円となる。この分を「毎月割」としてキャリアが負担することで端末価格はゼロ円となる。この例は分割払いを選択した場合のものだが、端末代金を最初に一括で支払っても「毎月割」を受けることができる。この場合は「毎月割」分が毎月の料金から差し引かれることになり、その分毎月の支払いが安くなる。しかし、端末分を最初に一括で支払うか分割にするかの違いがあるだけで、2年間の通算の支払額はまったく変わらない。

「毎月割」のダブル適用

「実質ゼロ円」というのは端末代金をキャリアが肩代わりすることであり、分かり易い値引きの方法である。しかし、もう一つの「一括ゼロ円」となると少し頭が混乱してくる。まず、言葉の問題として、「実質ゼロ円」と「一括ゼロ円」の間に明確な違いがあるとは思えない。最初に聞いた時に、その違いを理解できる人は皆無であろう。しかし、「実質ゼロ円」の場合の一括払いをゼロ円にする・・・と言われると、理解しやすくなる。つまり、「実質ゼロ円」で端末代金一括を選択した場合、その支払額はゼロ円となって「毎月割」も受けられるのである。分割払いを選んだ場合、端末の割賦代金がゼロ円となって更に「毎月割」分が減額されるのである。

キャリアが身を切っている「一括ゼロ円」

「実質ゼロ円」と「一括ゼロ円」の違いは上記の通りだが、これをキャリアの月次料金としてみると少しおかしいということに気付く。スマートフォンの販売方法が「実質ゼロ円」が普通となった今、ユーザーは回線の使用料のみをキャリアに支払っていることになる。もちろん、高い端末を購入した場合は「毎月割」との差額が発生するが、それはあくまでも回線使用料に上乗せされるものである。しかし、「一括ゼロ円」の場合は、端末代金を回線使用料の減額で賄っていることになる。「実質ゼロ円」の場合は端末代金をキャリアが負担する訳だが、それによってキャリアの収入が減るわけではない。しかし、「一括ゼロ円」の場合はキャリアの収入を犠牲にしていることになり、出血大サービスとも言える行為である。

「一括ゼロ円」は回線料が高すぎることの証拠

問題は「一括ゼロ円」が適用されるのは従来からの契約者ではなく、MNPによるユーザーというところにある。従来のユーザーが機種変更した場合、「実質ゼロ円」でも支払い総額はMNP以上となる(3キャリアとも同じ)。ましてや「一括ゼロ円」となると、その恩恵はMNPユーザーしか受けることができない。このことは既存ユーザーが割を食っていると言うことのみならず、MNPユーザーの利益を負担してあげていることを意味している。また、別の視点から見た場合、現在のキャリアの回線料は高すぎるということを自らが証明していることになる。

あと一年待ってみよう

9月に3キャリアから発売されたiPhone 5s/5cは、現在は「実質ゼロ円」の販売が行われている。しかし、1世代前のiPhone 5は、ドコモユーザーを獲得する絶好の材料として「一括ゼロ円」で売られているようである。現在はKDDIとソフトバンクに限られているが、来年の新iPhone発売前にはドコモも参入するのは間違いない。これによって2年毎に・・・・その縛りも今はあまり効果は発揮しないようだが・・・MNPを繰り返すユーザーを増大させるのは、結局はキャリアの首を絞めることにつながるだろう。もしこの記事を読んでいる方でフィーチャーフォンをスマートフォンに買い換えようかなと思っている人がいたら、「あと一年ぐらい待った方がよいかも」と言わせて頂きたい。

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