ドコモのツートップ戦略は成功か失敗か

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DoCoMoは、今年の夏の商戦から「ドコモのツートップ」戦略を採用している。従来は端末メーカーを並列で扱い、販促費の投入もわけ隔てなく行っていた。しかし、この夏はSonyのXperiens AとSamsungのGalaxy S4の2製品をドコモのツートップとし、販促費を優先的に投入することとしたのである。通常だとこの2製品は8万円ほどするのだが、今回は5千円ほどの支払いで手に入れることが可能となる。

DoCoMO Tow Top

DoCoMoのHP

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スマホへの乗換えを促進するためのツートップ戦略

DoCoMoは、今年の夏の商戦から「ドコモのツートップ」戦略を採用している。従来は端末メーカーを並列で扱い、販促費の投入もわけ隔てなく行っていた。しかし、この夏はSonyのXperiens AとSamsungのGalaxy S4の2製品をドコモのツートップとし、販促費を優先的に投入することとしたのである。Xperia Aは78,120円、Galaxy S4は83,160円であるが、今回のツートップ戦略を利用すれば2万5千円から3万5千円で手に入れることが可能になる。

契約数純減、転入超過

キャリア各社が7月5日に発表した6月の携帯電話契約数によると、DoCoMoは今年1月以来の5カ月ぶりの純減となった。解約件数が新規契約数を5,900件上回った。それに対してソフトバンクは248,100件、KDDIは232,200件の純増であった。MNPの動向を見ても同じ動向を示しており、DoCoMoは144,700件の転出超過であるのに対し、KDDIは85,300件、ソフトバンクは59,900件の転入超過となっている。このことを見て各媒体は、DoCoMoのツートップ戦略は失敗であり、現状を打開するためにはAppleのiPhoneを扱うしかないと主張するところも出てきた。

初めてのスマホ、10年越しのDoCoMoユーザー

DoCoMoのツートップ戦略が新規契約や転入者の増加を狙ったものならば、明らかに失敗したと言うことができる。しかし、DoCoMoはMNPで転入してきた乗換えユーザーに年間2万円程度払い戻していたが、6月に改定して年間最大1万円の値引きに変更している。つまり、一方で転入者への優遇策を縮小しているのである。そもそもXperia AにしてもGalaxy 4Sにしても、AppleのiPhoneより魅力的な製品とは到底思えない。ソフトバンクやKDDIのユーザーがDoCoMoに乗り換えるそもそもの理由がないのである。ツートップ戦略でソフトバンクやKDDIからの乗換えを期待していたとすると、DoCoMoはiPhoneとと戦いを価格で乗り切ろうとしたことになり、そのような認識でAppleに勝てると思ったこと事態が大きな誤りである。そこまでピントが外れているはずは無いと思うのが当たり前であろう。

既存ユーザーのスマートフォンへの乗り換え促進

ではツートップ戦略でDoCoMoがやろうとしたのは何なのか。先にXperia Aが2万5千円、Galaxy S4が3万5千円程度で買えると書いたが、「初めてスマートフォンを買う」ユーザーでDoCoMoを10年以上継続利用している場合は、更に2万円が減額されてXpeia Aは5千円、Galaxy S4が1万5千円となるのである。つまり、スマートフォン時代になりながら未だにフィーチャーフォンを使い続けているDoCoMoユーザーにスマートフォンを買わせるのが真の目的なのである。DoCoMoにしろどこにしろ携帯電話の使用料は複雑すぎて分かりにくいが、ざっと調べてみると月額が最低で3千円程度となるらしい。筆者も10年以上前からDoCoMoのフィーチャーフォンを使い続けているが、現在の毎月の支払いは千円をチョット上回るくらいである。端末代がゼロであっても月々の料金で最低でも一人当たり数千円の増収となる。事実、DoCoMoはフィーチャーフォンからデータ通信量が多いスマートフォンへの買い替えが進むと、それだけでARPU(1契約当たりの月間平均収入)は1,900円程度(2013年3月期実績)上がると言っている。

フィーチャーフォンユーザーの200万人をスマートフォンへ

Xperia Tabret Aは80万台、Galaxy S4でも40万台が売れているらしい。新規契約や転入者増には結びつかなかったとしても、フィーチャーフォンからスマートフォンへの乗換えが120万規模で進んだことから、収入増には大きく貢献することとなった。私はDoCoMoのツートップ戦略は、大成功であったと考えている。フィーチャーフォンのユーザーからすでに120万人を引き込み、最終的には200万人に達することが見込まれている。未だにフィーチャーフォンを使用していたということは、フィーチャーフォンで十分と感じていたユーザーである。それが200万人もスマートフォンユーザーとなる訳だから、これを成功と言わずして何と言えばよいのであろう。 

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