クラウド端末のOSをWindows 9に一本化するMicrosoft

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Micrsoftは22日(米国時間)に四半期決算の発表を行ったが、その席上でSatya Nadella CEOはパソコンとタブレット端末、そしてスマートフォンと分かれていたOSを次期Windows 9で一本化することを明らかにした。Microsoftは現在、IntelのCPUを搭載したパソコンとタブレット端末向けにWindows 8、ARM系のCPUを搭載したタブレット端末向けにWindows RT、それにスマートフォン向けにWindows Phoneを提供している。

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モノのインターネット(IoT)時代を見越したOSの一本化

windows9

Windows 9

スマートフォンではWindows Phoneの一人負け

Windowsはパソコン向けのOSとして開発され、パソコンでのシェアは現時点で90%を超している。また、スマートフォン向けのOSの投入も早く、名前をWindows Mobileとしてリリースしたのは2003年であった。しかし、Windows Mobileは当時躍進していたBlackBerryに打ち勝つことができず、2008年以降はマルチタッチを搭載したiPhoneとそれを追うAndroidに追い越されてしまった。MicrosoftはiPhoneとAndroidへ対抗するのにMindows Mobileを捨て去り、新たに開発したWindows Phoneを2010年に投入した。しかし、Windows Phoneを採用するのは子会社化したNokiaのみという状況が続いており、スマートフォンの世界ではMicrosoftは無きに等しい立場を余儀なくされている。

Surface RTの値下げで9億ドルの損害

MicrosoftがWindows PhoneでiPhoneとAndroidに対抗しようとした2010年、Appleは9.7型のディスプレイを搭載したiPadを発売した。Androidはほぼ同時期にようやくiPhoneサイズでマルチタッチを実現したことから、iPadサイズでのマルチタッチを可能としたOSのリリースは2012年末まで待たなければならなかった。しかし、MicrosoftはAndroid陣営よりも更に時間を要することになった。MicrosoftはWindows PhoneでiPadサイズに対応させる方法ではなく、パソコン用のWindows OSで対応させる方法を採用したのである。そのOSの名称はWindows 8であったが、OS自体のリリースはiPadサイズのAndroidと同じ2012年末であった。しかし、同時に発売されたタブレット端末Surfaceに搭載されたOSは、ARM系のCPUが搭載された端末向けに新たに開発されたWindows RTであった。Windows RTを搭載したSurface RTは当初の設定価格ではまったく売れず、値下げに要した費用は全世界で9億ドル(約900億円)に達した。

Surface PRO 3はキーボードを外しても使えるノートPC

パソコンと同じOSを搭載したSurface PROの発売は2013年2月まで待たなければならず、しかもその時発売されたのは米国とカナダだけであった。日本での発売は2013年6月までずれ込んでしまった。尚、米国とカナダで2012年10月に発売されたSurface RTだが、これも日本の発売は遅れて2013年3月であった。MicrosoftはそれまでOSをパソコンメーカーに提供する立場に徹していたが、Surface RT/Surface PROを自らが発売することでビジネスのやり方を大きく転換させた。しかし、パソコンメーカーへのOS提供は従来通り続けており、そのビジネスと新たに始めたビジネスとの整合性をとることに四苦八苦していた。それが日米のSurface RTとSurface PROの発売日のズレに現れており、そのギャップが今回のSurface PRO 3でようやく解消されたと思われる。初代のSuface RTとSurface PROはマルチタッチ操作によるiPad的なタブレット端末として売り出されたが、今回はSurface RTは発売されず、Surface PRO 3はキーボードを外しても使えるノートパソコンとして発売されたのだった。

3社が目指すクラウド端末間のOSの一本化

ARM系のCPU向けのOSであるWindows RTを搭載したSurface RTは、OSを一本化することで完全な失敗作であることをMicrosoftが認めたことになる。ユーザーがSurfaceに求めているのは手軽に持運べるノートPCであり、iPadみたいに使えるWindows端末ではなかったことにMicrosoftもようやく気付いたのだった。そして、今度はもう一つの失敗作であるWindows Phoneの建て直しのため、クラウド端末のOSの一本化を行おうとしている。もしこれにMicrosoftが成功するとなると、この部分ではAppleとAndroidを完全に追い越すことになる。AppleはiPhoneとiPadをiOSで統合しているが、Mac向けにはOS X(オーエス・テン)を別途用意している。AndroidもApple同様ノートPC用にChrome OSを用意しており、どちらも将来的には一本化を目指しているとされている。最近流行の言葉にIoT(Internet of Things:モノのインターネット)というのがあるが、MicrosoftとApple、それにGoogleを加えた3社はそこを自社のOSで占拠する事を狙っている。その戦いの第一歩となるのが、クラウド端末間のOSの一本化ということになる。

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