MicrosoftがiPad向けOfficeアプリを発売?

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Microsoftが3月27日にiPad向けのOfficeアプリを発売する、という噂が駆け巡っている。これを受けて、Microsoftの株価が2000年以降初めて14年ぶりに39.55ドル(約4,011円)という高い水準まで上昇した。これは、Microsoftが本格的にクロスプラットフォーム戦略に踏み出したことを投資家が好感したことを示している。しかし、前CEOのSteve Ballmerが事あるごとに表明していた「デバイス&サービスカンパニー」は、新SEOのもとでは放棄されたのだろうか。

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Office for iPadを無料アプリとする本当の理由

office4ipad

Office for iPad

Office Mobile for iPhone

Microsoftは昨年の6月14日、iPhone向けのOfficeアプリOffice Mobile for iPhoneを米国で提供開始した。このアプリ自体は無料だが、利用するのには有料のクラウドサービスOffice 365のアカウントが必要となる。Office Mobile for iPhoneは米国以外でも提供開始されているが、日本では未だ提供されていない。Office for iPadもOffice Mobile for iPhoneと同じような形で提供されると予想されており、恐らく日本ではOffice for  iPadも提供されないと思われる。日本ではOfficeが使えることをWindowsタブレットSurfaceの最大の”売り”としていることから、対抗するiPadでOfficeを使えるようにする訳にはいかないからである。

デバイス&サービスカンパニーはどうなった?

デバイスとそれ専用のアプリを提供することは、デバイスメーカーにとってはオーソドックスなビジネスモデルである。従って、日本のマイクロソフトがOfficeをWindows向けのみに提供し、他のOS向けには提供しないというやり方は、最もデバイスメーカらしき方法である。しかし、Office for iPadを提供することは前述のごとく、クロスプラットフォーム戦略を採用することである。これはマルチデバイス化する現在、ソフト開発企業としては一つの大きな方向性として存在している。つまり、Microsoftは従来のソフト開発企業という立脚点に立ち戻り、「デバイス&サービスカンパニー」という戦略を取り止めたとしか考えられない。

ダウンロードは無料だが有料のアカウントが必要

しかし、私のような門外漢がとやかく言っても始まらない。噂どおり3月27日にOffice for iPadが発売になれば新CEOがはっきりさせてくれるだろう。ところでこの場ではOffice for iPadを”発売”と書いているが、実際にはApp Storeからは無料でダウンロードできる(Office Mobile for iPhoneと同じやり方の場合)。但し、有料のOffice 365のアカウントが必要な訳だが、このような形を採ったのはAppleにOffice for iPadの売上を渡したくないがためである。App Storeの有料アプリをダウンロードすると、その代金の30%はAppleの収入となる。また、AppleはApp Store以外でのiOSアプリのダウンロードを認めておらず、Microsoftが料金を直接徴収する方法はこの方法しかない。

訂正します

Office for iPadはアプリ内課金を利用してOffice 365への登録を行うようになっているようです。従って、上記の文章は誤りです。Microsoftは、Office for iPadの売上の30%をAppleに提供することを決心したことになります。

 Appleも課金システムをすり抜ける?

2012年末にもiOS向けOfficeアプリの発売が話題となったことがあった。その時はアプリ内課金でMicrosoftとAppleがもめていると伝えられていたが、昨年にiPhone向けで実現していることから、基本的にはAppleの了解が取れているのであろう。しかし、Appleはこの方法を良く認めたものだと思う。自社の端末向けのアプリダウンロードサイトを用意することは、Appleが始めてモバイル端末の世界での標準となった方法である。アプリの開発者にとって便利である一面、Appleには新たな収益のルートを生み出すこととなった。そしてAppleはそれ以外のルートの存在を一切認めておらず(注)、iOS機器にはSDカードスロットなども搭載していない。ダウンロードサイトではないが、Appleの課金システムを通らないアプリを認めるのはMicrosoftが初めてではなかろうか(この部分は未確認)。

 Appleは業務用のiOSアプリを組織内の社員またはスタッフ向けに配布するプログラムとして、有料のiDEP(iOS Developer Enterprise Program)を用意している。

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