Windows 8はModern UIで失敗

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2013年第1四半期の世界PC出荷台数は、前年同期を13.9%下回る過去最低の落ち込みになった。調査会社のIDCが4月10日(米国時間)に発表した。PCは4期連続で前年を下回っており、その原因として同社はタブレット端末やスマートフォンにユーザーが流れる中、昨年10月に投入したWindows 8が期待にこたえられなかったことを挙げている。

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戦う土俵をパソコンからタブレット端末へ

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Windows 8 Logo

マルチタッチに敗北したModern UI

Appleは、iPhoneに新しいUIであるマルチタッチを導入した。スマートフォンとしてのモバイル性を重視した場合、iPhneのサイズは当時とすれば上限の大きさであっただろう。そこに視認性を高めるために全面液晶を採用するとなると、当然のことながらタッチパネルを採用することになる。そこでシングルタッチではなく、マルチタッチを持ってくるところがAppleのAppleたる所以であろう。
iPhone以降、スマートフォンへのマルチタッチタッチ搭載は標準となった。Androidも追従し、MicrosoftもWindows MobileでAppleの後を追おうとした。しかし、Appleの特許を回避したマルチタッチ開発に失敗し、Windows Mobileを捨ててWindows Phoneで対抗する道を選んだ。そこで採用したのが、当時はMetroと称していた新しいUIであった。
Metro UIを導入したWindows Phone 7搭載端末は、2010年10月に発売となった。しかし、その端末は発売時点では若干注目をあびたものの、iPhoneはおろかAndroid搭載端末にも及びも付かないものでしかなかった。この時点でMicrosoftはMetro UIでiPhoneに対抗するのをあきらめるべきであった。しかし、Microsoftは2012年10月、Metro改めModern UIを採用したWindows 8を投入したのであった。

通常のパソコン用OSをModern UI対応に

Windows 8にはIntelのCPU向けのものとARMのCPUむけのWindows RTの2種類がある。Windows RTはタブレット端末用のOSであり、それ以外のWindows 8は通常のパソコン向けとされている。つまり、MicrosoftはWindows 8で通常のパソコンとタブレット端末の両方を守備範囲に取り込もうとしたのである。勿論、Windows RTはWindows 8の仲間だとしても、かなりの部分でWindows 8とは異なっている。Windows XPやWindows 7で動いていたアプリが使えない以上、Windows 8とは別立てのOSとして切り離しても良かったとも思える。Windows RTがWindows 8の同一グループにあるか否かはどうでも良いとして、問題はWindows 8をModern UIに標準対応させたことにある。本来Windows 8が戦うべき土俵はパソコンであるにもかかわらず、タブレット端末の土俵に下りてしまったのであった。

企業のWindows 8導入は大きく停滞する

Appleは、iPadをパソコンに対抗するための製品として発売した訳ではない。もしそうだとすると、iPadはMacブランドで発売されていたはずである。iPodに始まってiPhoneで花咲き、iPadに至った流れの中で、Appleは常に新しい製品カテゴリーを作り出してきた。タブレット端末の市場が拡大することでパソコンの市場が縮小することがあったとしても、パソコンはパソコンとしての道を究めていけばよいのである。しかし、MicrosoftはパソコンにModern UIを搭載する道を選んでしまった。パソコンをタブレット端末に同化させる試みであり、パソコンユーザーのニーズを無視するものであった。パソコンユーザーはコンシューマーだけではない。と言うよりも、今後はパソコンからコンシューマーは距離を置くようになり、パソコンユーザーの多くは企業内ユーザーで占められると思われる。Windows 8がModern UIを採用したことにより、企業のWindows 8採用は今後も大きく停滞することが予想される。

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