短命に終わったiPod mini搭載の1インチHDD

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IBMが開発したMDを日立GSTが受け継ぐ

iPod miniには日立GSTのMicrodrive(MD)が搭載された。MDは1インチのHDDであり、CompactFlash(CF)の規格に準拠している。キヤノンやニコンのデジタル一眼レフはCFスロットを採用しており、MDはCFの代用品として高いニーズがあった。当時の最大容量は1GBであったが、2003年夏に日立GSTが4GBのMD開発を発表、その最初の搭載製品としてAppleがiPod miniを2004年2月に米国で発売した。

microdrive

Microdrive

大ヒットしたiPod mini

iPod miniはAppleの iTunes Music Storeとともに大きな注目を浴び、米国で大ヒットしたことから米国外の発売を7月まで延期せざるを得ない状況となった。また、1インチHDDの需要拡大をみたHDDメーカーは、日立GSTに追いつけ追い越せとばかりに新製品の開発に乗り出してきた。HDDメーカー各社の1インチ(前後)HDDへの取り組み状況は、下記の通り。

■小型HDDへの各社の取組

日立GST MDはIBMが開発した製品だが、HDD事業を日立に売却したことから2003年以降は日立GSTが製造・販売することとなった。当時の最大容量は1GBであったが、2003年夏に4GBの製品を開発、翌2004年2月発売のiPod miniに搭載された。2005年2月には6GBの新製品を開発、同時期に開発したSeagateのHDDとともにiPod miniの新製品に搭載された。また、2005年9月には8GBの新製品を発表したが、iPod miniに搭載されることはなかった。AppleはiPod miniは製造中止とし、新たにフラッシュメモリーを搭載したiPod nanoを発売した。日立GSTの8GBの製品は、翌2006年に日立が発売したDVDドライブとHDDの両方を搭載したハイブリッドカメラ(ビデオカメラ)に搭載されたが、それ以外に搭載機器を増やすことはなかった。その後、フラッシュメモリーの大容量化が進み、記録メディアとしてのMDはその役割を終了することとなった
Seagate 2005年2月に日立GSTと同時に6GBの1インチHDD量産開始を発表。Appleも同じ日に6GBの1インチHDDを搭載したiPod miniの新製品の発売を発表した。また、2006年2月には容量を12GBとした新製品Seagate ST1.3 Seriesを発表したが、それを搭載した製品はほとんど無かった。ただ、日本のケンウッドが携帯デジタルプレーヤーのMedia Kegシリーズに10GBの容量の製品を2006年12月に発売している
Samsung 1インチHDDの市場は消滅したと思われた2008年1月、Samsungは30GBと40GBの容量を実現した1.3インチのHDDを発表した。30GBの製品は、日本ビクターのEverioシリーズに搭載されて発売された
東芝 東芝は2003年12月、0.85インチで4GBとなるHDDを開発したことを発表した。このHDDを搭載した製品は、2005年10月に発売した東芝のビデオカメラgigashot V10。また、2006年2月にはHDDを搭載した国内初の携帯電話W41Tにも搭載された。しかし、それ以上搭載製品が広がることはなかった

1インチHDDの市場が急拡大したのは、AppleのiPod miniに搭載された2004年2月以降であった。しかし、2005年9月にはiPod miniは生産を完了しており、同時に1インチHDDの市場は事実上消滅している。

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