4)4大メジャーレーベル

広告
広告respo

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

AppleのiPodとiTMSが大躍進していた2003年から2004年にかけて、米国の音楽業界は大きく変貌しようとしていた。最大の変化は、それまでの5大メジャー体制が崩れて4大メジャーとなったことにある。SMEとBMGが統合し、SonyBMGとなったのである。

SonyBMG

SONYBMGのLogo

■4大メジャー

UMG UMGの親会社であるVivendi Universalは、フランスの水道事業を母体とした企業であり、急激な多角化によりメディア事業を中核とする企業に成長した。しかし、2002年に業績が急速に悪化し、233億ユーローもの損失を計上した。そのため、優良資産の売却をすることで生き残りを図ることとなった。その最大のものが映画・スタジオ部門のUniversal Entertainmentの売却であり、2003年8月に米国のメディア企業NBCが購入した。NBCは2004年にUniversal Entertainmentと合併し、現在はNBC Universalとなっている。音楽部門は従来どおり本体に残っており、Universalという同じ社名が音楽と映画分野で並存した形になっている
SonyBMG  2003年11月、米Sonyは独Bertelsmannとの間で傘下の子会社であるSMEとBMGの事業を統合、新しいレコード会社を設立することを発表した。新しいレコード会社SonyBMGは2004年8月に設立され、5大メジャーから4大メジャーの体制となった。尚、日本のSMEは米Sonyの親会社である日本のソニーの直接子会社であることから、新会社SonyBMGとの資本のつながりは無い。また、BMGの国内法人であるBMG JAPANは、そのまま新会社の国内法人として2009年9月まで存続した
WMG WMGの親会社であるAOL Time WarnerはAOLがTime Wanerを吸収合併して発足したが、ネットバブルの崩壊でAOLの業績が悪化、経営の主導権はAOLからTime Wanerに移っていた。2003年9月には社名からAOLを外しており、元の社名のTime Wanerに戻っていた。ここでも優良資産であるWMGの売却が進められ、2003年11月にかつて加SeagramのトップであったEdgar Bronfman Jr.氏を中心とする投資グループに売却された。
EMI EMIはメディア系の親会社を持たなかった唯一のメジャーであった。したがって、2000年から4大メジャーから何度も買収されそうになったが、この時は4大メジャーの一角に残ることができた。尚、EMIは2007年5月に英投資会社のテラ・ファーマに身売りすることが発表された。

Edgar Bronfman Jr.氏は、カナダの酒類メーカーであったSeagramを1989年に父親から受け継いだ。それまでは音楽家・演劇プロデューサーの仕事をしていたことから、1995年にUniverasalを所有していたMCAを買収、娯楽部門をUniversalと改名した。1998年には音楽レーベルPolyGramを買収、Universalと統合した。2002年には酒造部門を仏Permo Ricard(ペルノ・リカール)に、娯楽部門をVivendiに売却、自身はVivendi Universalの副会長となった。しかし、Universalの映画・スタジオ部門のNBCへの売却とともに退任、WMGの買収とともに現在はその会長を務めている。

その後のpressplayとMusicNet

5大メジャーは2002年11月の段階でpressplayとMusicNet双方に楽曲を提供する状況になっており、二つに分かれて事業を運営する必然性はなくなっていた。米SMEは2003年3月、対抗していたMusicNetへの資本参加を表明した。その2カ月後の5月、pressplayはNapsterを買収したRoxioに売却され、メジャーレーベル系の音楽配信事業会社はMusicNetのみとなった。一方のMusicNetは米SMEが加わることになったが、MusicNetの場合は当初から独立した企業として経営されており、出資企業のどこも経営権は有していなかった。2003年9月にVirgin Digitalに配信プラットフォームを提供するなど、従来の事業を継続させた。しかし、2005年4月にはすべての株式がBaker Capitalに売却され、メジャーレーベルとの資本関係もなくなった。

Roxioは社名をNapsterに変更

Napsterを買収したRoxioは、CDライティングソフトであるEasyCD CreatorやToastで知られていた企業である。2001年12月にスタートしたpressplayのサービスにCD焼付機能を提供することで音楽配信事業に参入してきた。2002年11月にNapsterを買収したのに続き、2003年5月にはpressplayそのものを買収した。pressplayはその時点で5大メジャーすべてとライセンス契約を終えており、Roxioは音楽配信プラットフォームとライセンスを一度に手に入れたことになる。2003年10月にはNapsterブランドで音楽配信サービス(Napster 2.0)を開始し、2004年8月には消費者向けソフトウェア部門をSonic Solutionsに売却、社名もNapsterに変更して音楽配信事業に専念することとなった。

Best Buyに買収された後、現在はRhapsodyに統合

2008年9月に米大手家電専門店Best Buyに買収された後、2000年の音楽配信黎明期から競合してきたRhapsodyに買収された。サービスはRhapsodyと統合され、Napsterのブランドは消えることとなった。尚、2006年10月から日本で展開していた日本版Napsterは、2010年5月にサービスを終了している。

⇒(2)iTMSの登場 1)デジタルハブ構想

広告
広告336
広告336

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする