2)iTMSのスタート

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従量課金ダウンロードサービス

iTunes-logo

iTunes Logo

Appleは2003年4月28日、米国においてインターネット音楽配信サービスiTunes Music Store(iTMS)をスタートさせた。iTMSはpressplayやMusicNetが展開しようとしたサブスクリプションサービスではなく、重量課金制のダウンロードサービスであった。

従量課金でダウンロード

iTMSは、メジャーレーベル主導で展開されてきたpressplayやMusicNetの音楽配信サービスとは様々な面で異なっていた。最大の違いは、pressplayやMusicNetはサブスクリプション方式と呼ばれる楽曲のレンタル方式であったが、iTMSでは楽曲ごと、またはアルバム単位でダウンロードする従量課金制の方式であった。

FairPlayでPDへの転送可能に

また、pressplayなどは保存可能パソコンの台数やCDへの焼付け可能枚数、PDへの転送可能楽曲数などに厳しい制限を設けていたが、iTMSではそれらの制限がかなり緩やかだった。特にPDへの転送は、それまでの音楽配信とまったく異なっていた最大のサービスであった。それまではPDに楽曲を持ち出した後は何の管理も行なえなかったことから、当初は転送をまったく認めていなかったのである。しかし、Appleは独自のDRMであるFairPlayを開発し、iPod転送後もコントロール可能とする仕組みを盛り込むことができた。

DRMに対応させたことでユーザーの囲い込みに成功

iTunes Music Storeは音楽管理ソフトiTunesに組み込まれた配信サービスであり、購入した楽曲はパソコンに接続したiPodに自動的に転送される。サービスとハードが一体となって利用できるシステムは、Appleのエコシステムの原型となるものであった。
Appleは、当初からDRMに対応することには反対だったとされている。しかし、メジャーレーベルの強い要請でFairPlayを開発し、iPodに搭載した。iTunes Music Storeでダウンロードした楽曲はiPod出しか聴くことができないことから、iTunes Music Storeでのダウンロード数が増加することは、iPodのユーザーを増やすことにつながる。iPodがDRMに対応したことは、iPodのユーザーを他の音楽配信サービスから切り離し、囲い込むことを可能にしたのである。

iTunes Music Storeとpressplayの比較

iTunes Music Storeとそれまでの代表的な音楽配信サービスであるpressplayのサービス内容を比較した。

■iTunes Music Storeとpressplayのサービス比較

 

iTunesMusicStore

pressplay

開始時期

2003年4月

2002年8月(サービス改定時)

楽曲提供

5大メジャーすべて

価格

1曲$0.99

月$5.95~年$179.4の会費制

保存可能PC台数

3台

2台

ストリーミング

無制限

無制限

ダウンロード

従量課金

無制限

CD焼付け

無制限

5曲~120曲

携帯オーディオプレーヤー

無制限
(iPod以外には転送できない)

10曲~20曲
(PDに対応したDRM無し)

ダウンロード数の急拡大

iTunes Music Storeのダウンロード数は、サービス開始後1週間で100万曲、約2週間で200万曲、8週間で500万曲とうなぎ上りの実績となった。これまでのplassplayやMusicNetの実績と比べると、大方の予想を大きく覆すものであった。
2003年10月にはWindowsにも対応させたことから、更にダウンロード実績を伸ばしていった。5大メジャーのイニシアティブ争いもあり、それまで低迷していた音楽配信サービスであるが、合法的な音楽配信がビジネスとなり得ることを証明したのがAppleのiTunes Music Storeであった。この後、iTunes Music Storeと同様のミュージックストア型の音楽配信サービスが、続々と立ち上がることになる。

■iTunes Music Store開設後の動き

ダウンロード数 Appleの動き
2003 04 100万曲(1週間)  
05 200万曲(16日)  
06 500万曲〔8週間)  
07 1,000万曲(4カ月) iTunes Music Store開始iPodとiTMSが好調で予想を上回る」四半期決算
10    iTMSをWindows PCに対応させる(開始後3日半で100万曲ダウンロード)
12 2,500万曲(8カ月)  
2004 01   iPod miniを発表、iPodの累計販売台数が200万台を突破
02   iPod miniの米国出荷開始、先行予約は10万台を上回る
03 5,000万曲(11カ月) iPos miniの米国外出の発売を7月に延期(HDDの生産が追いつかず)
04   iPodの売り上げ絶好調で利益が3倍強に(四半期決算)
06   iTMSを英国、ドイツ、フランスでスタート
07 1億曲達成(15カ月)  
08 カタログが100万曲突破  
10 1億5,000万曲(18カ月) オーストリア、ベルギー、フィンランド、ギリシャ、イタリア、ルクセンブルグ、オランダ、ポルトガル、スペインでiTMS開始
12 2億曲(20カ月) カナダでiTMS開始

次のターゲットを日本から欧州に変更

Appleは米国でのiTMSの好調さを受けて、次の開設国は世界第2の音楽市場である日本に狙いを定めた。しかし、日本ではレコードメーカー主導の音楽配信サービスがまがりなりにも立ち上がっており、大手レコード会社の楽曲提供意欲が低いことが判明した。そこでAppleは方針転換を行い、次の開設地としては欧州の各国に変更した。

⇒3)iTMS型配信の乱立

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