3)App Storeが主役に

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iPhoneとマルチタッチ

Appleは2007年6月29日(現地時間)、米国でiPhoneを発売した。iPhoneは1月に行なわれたMacworld Conference & ExpoでSteve Jobs CEOが「ワイド画面のiPodであり、携帯電話であり、Internet Communicatorでもある製品」として紹介した製品で、発売前から大きな話題となっていた。発売はCingular Wireless、価格は2年契約込みで8GBモデルが599ドル、4GBモデルが499ドル。

初代iPhoneは1年間で600万台

初代iPhoneは欧米で広く採用されているGSM(Global System for Mobile Communications)方式に対応した端末であり、国内では発売されなかった。11月にイギリス、ドイツ、フランスでも発売され、2008年5月には更に販売する地域を大きく広げた。発売して約1年となる2008年6月9日、累計の販売台数は600万台に達した。その後、2008年にiPhone 3Gを日本を含む全世界で発売すると、発売して3カ月間の販売台数は700万台近くまで達することとなった。iPhoneの大ヒット以降、iPhoneはスマートフォンを代表するモバイル端末となった。

スマートフォンの代表はRIMのBlackBerry

iPhoneが登場するまでは、スマートフォンを代表していたのはカナダのRIM(Research In Motion)が発売するBlackBerrであった。BlackBerryはメール機能が優れているところに特長があり、メールを外出先でも利用したいというビジネスマンを中心に市場を拡大してきた。従って、当時のスマートフォンは標準でQWERTキーボードを搭載しており、ディスプレイは小さめのものが多かった。
iPhoneは全面がディスプレイとなっており、物理的なキーボードは搭載していなかった。ボタン類はほとんどなく、操作は画面にタッチする方法を採用していた。但し、単純なたちではなく、複数のポイントを感知するマルチタッチによる操作が可能であった。

マルチタッチはiPhone最大のイノベーション

それまでのタッチプレイは、一つのポイントにタッチするシングルタッチであった。マルチタッチは、同時に複数のポイントを感知することから、指先での複雑な動きを読み取って斬新な操作方法を生み出すことが可能となった。通話機能を持っていることからスマートフォンであることは間違いないが、インターネットのWeb閲覧や写真の表示、動画の再生などが可能であり、ゲームソフトを載せればゲーム機にも早代わりするモバイル端末が出現したのである。

アプリをコンテンツ化したApp Store

AppStore

2013年1月に累計ダウンロード数が400億に

スマートフォンは、PDA(Personal Data Assistance)に通話機能を持たせた機器と言うことができる。スケジュールやメモ帳、音楽再生などのアプリケーションを搭載することで様々な機能を追加することができる。初代iPhoneも基本的なアプリケーションをバンドルした状態で販売された。AppleはそれらのアプリケーションをiPhoneアプリと表現していた。

誰もが自由にアプリ開発可能に

AppleはiPhoneを発表した当初、セキュリティの問題からアプリ開発をサードパーティに認める考えは無いと表明していた。しかし、サードパーティによるアプリ開発についてのニーズは高く、Appleは2008年2月にソフトウエア開発キット(SDK)を公開した。これにより、iPhoneアプリの開発を誰もが行なうことが可能になり、それまでの携帯電話に見られたアプリケーション開発の敷居が一気に低くなった。携帯電話の場合、キャリアや端末メーカーとの交渉が必要であったが、iPhoneアプリの場合はサードパーティが自由に開発することが可能となった。

有料・無料のアプリを配布するApp Store

AppleはiPhoneアプリの開発を誰もが可能とする道具を提供すると同時に、開発したアプリを配布する仕組みも用意した。アプリのダウンロードサイトであるApp Storeであり、開発者は有料・無料のアプリを登録することで配布が可能となる。こちらは自由ではなく、Appleの事前審査を通過する必要がある。Appleは事前審査によって公序良俗に反するものやプライバシー侵害、ネットワーク帯域を占有するアプリケーションに制限を加える方針を明らかにした。
有料アプリの場合、Appleは価格の30%を得る。無料の場合はAppleへの支払いは発生せず、アプリ開発者としてのiPhone Developer Programへの登録料のみで済む。iPhone Developer Programは、個人向けのスタンダード版が年間99ドル、企業向けのエンタープライズ版が年間299ドルであった。

アプリのインストールはApp Storeのみ可

Appleが用意したApp Storeは、iPhoneアプリを配布する唯一の窓口となる。AppleはApp Store以外でのiPhoneアプリの配布は認めておらず、App Storeを経由しないアプリはiPhoneにインストールできない。この仕組みは現在でも踏襲されており、別ルートでのインストールを認めているAndroidに対するセキュリティ上の優位点となっている。いかし、別の視点から見ると、アプリの流通ルートをAppleががっちり抑えていることを意味している。

App Storeのモデルはiモード

App StoreはiPhoneアプリの配信プラットフォームである。有料アプリをダウンロードした場合、事前に登録したクレジットカードなどから徴収する仕組みになっている。Appleはそれを提供する見返りとして、有料アプリの場合は代金の30%を収益として得ている。また、2010年7月からはアプリに広告を掲載するiAdも導入しており、無料アプリでも収入が得られるようになっている。iAdによる広告料は60%が開発者に入り、残りの40%はAppleの収入となる。配信プラットフォームの提供を収益源とするモデルは、NTTドコモのiモードを代表とする日本の携帯電話キャリアの専用ネットワークサービスであることは間違いない。

Appleはアプリをコンテンツとして配信

2012年9月現在、iPhoneの累計販売台数は約2億7,000万台、その間のiPodの累計販売台数は9,600万台である。また、App Storeからのダウンロード数が5億曲に達したのが開設6カ月後であったのに対し、iTunes Storeの場合は2年3カ月後であった。アプリの場合は無料のものがかなりの数を占めていることから、売上高の比較にはならない。しかし、iPodのユーザーがiPhoneに移行する動きは確実にあることから、Appleのコンテンツ配信の主役がiTSからApp Storeに移行したのは紛れもない事実であるだろう。Appleはアプリをコンテンツに転化させ、それからも収益を得ることに成功したのである。

⇒4)コンテンツの充実

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