2)Apple Incへ社名変更

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Appleは、iTunes Music Store(iTMS)を米国に次いで開設することを計画していた。しかし、日本のレコード会社の色よい返事は得られず、日本を後回しにして欧州への進出を先行させることとした。日本との交渉過程で国内では携帯電話向けの着うたが急上昇しているのを認識していたことは間違いなく、携帯電話がiPodの良きライバルになることは十分予測していたと思われる。

音楽再生機能搭載携帯電話

AppleはMotorolaと提携、ROKRにiTunes搭載

Appleは英国などにiTMSを開設した直後の2004年7月、Motorolaの携帯電話にiTunesを搭載することを発表した。しかし、実際に発売されたのは、搭載を表明してから1年以上経過した2005年9月であった。Motorolaは当時人気を集めていたROKR(ロッカー)にiTunesを搭載し、米国ではCingular Wirelessから発売された。ROKRはパソコンのiTunesからUSB経由で音楽を転送でき、最大100曲の保存が可能。専用の音楽キーで携帯電話と音楽プレーヤーを切り替えられ、通話中は自動的に一時停止状態となる。カラーディスプレイとデュアルステレオスピーカー内蔵で、ステレオヘッドフォンとUSBケーブルが付属する。しかし、ROKRは価格やデザインの面で評判は芳しくなく、発売2カ月での販売台数は、25万台程度に止まったとされている。

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iTunesを搭載したROKR

次に搭載したのはLAZR

Motorolaは2005年11月、人気の携帯電話端末RAZR(レーザー)にiTunesを搭載することを発表した。iTunes携帯の第2弾となる製品は、2005年12月に発売したRAZR V3i。iTunes Music Storeで購入した楽曲の転送はROKR同様、100曲までという制限があった。

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Motorola LAZR V3i

SILVR搭載でMotorolaとの提携は終了

2006年1月31日、MotorolaはiTunes携帯の第3弾となるSLVR(シルバー) with iTunes(SLV L7)をCingular Wirelessから発売した。SLVRはRAZRのデザインを取り入れた超薄型の携帯電話端末で、重さは96g、厚さは約1cm。SLVRはCingular Wirelessの独占販売であり、価格は2年契約の場合は199.99ドル。
iTunes携帯は、Motorolaが3機種発売したのみで他の端末メーカーから発売されることはなかった。また、MotorolaはAppleからの厳しい注文に苦労し、最終的にAppleを満足させることはできなかったと伝えられている。

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iTunes搭載SLVR L9

ウォークマン携帯

Sony Ericssonは2005年8月、ウォークマン携帯をEMEA(欧州、中東、アフリカ)12カ国で発売した。ウォークマン携帯はSonyのWALKMANブランドを冠しているが、音楽データはAACやMP3、MPEG-4形式のファイルに対応しており、国内とは異なってATRAC形式には対応していない。と言うよりも、そもそもDRMに対応していない。
Sonyは2004年5月にCONNECTという音楽配信サービスを展開しており、そこではSony独自のDRMで守られたATRAC方式が採用されていた。このとき発売されたウォークマン携帯はCONNECTと連携したものではなく、ウォークマンと言うブランドを利用して携帯電話のイメージを高めようとしたものであった。そこにはSonyとしての戦略の一貫性はなく、近い将来のCONNECTの破綻を予期させるものでもあった。

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ATRAC非対応のWalkmanケータイ

iPodからiPhoneへ

AppleはMotorolaとの提携により、自らが携帯電話端末のメーカーとなるしかないことを悟ったものと思われる。Appleは2007年6月、米国でiPhoneを発売した。しかし、iPhoneはiTunesケータイではなく、まったく新たなモバイル端末として登場した。Appleは「デジタルハブを使った新しいライフスタイル」を提案する企業であり、その発想の中からiPodを生み出した。従って、iPodが出発点であったとしても、Appleの製品作りの原点ではない。
AppleがiPhoneを開発するに当たり、原点のなったのは「携帯電話回線を利用できるモバイル機器はどうあるべきか」であったと思われる。そこから出てくる製品がiTunes機能を搭載した携帯電話であるはずがない。そこには何ら「新しいライフスタイル」は存在しないからである。

Apple ComputerからAppleに

2007年1月9日(現地時間)にAppleがサンフランシスコで開催したMacworld Conference & Expoは、Steve Jobs CEOの「We’re going to make some history together today(今日、私達は歴史を作ることになります)」という言葉で始まった。それはApple TVやiPhoneなどの新製品発表の後、社名からComputerを取ってApple Inc.とする発表で結ばれた。

iPodにApple TVやiPhoneを追加

Apple TVは2006年9月に「iTV」というコードネームで発表されていたもので、家庭用のTVに接続して利用するSTB(Set Top Box)である。また、Steve Jobs CEPが「すべてを変えてしまう製品」として紹介したiPhoneは、実際にスマートフォンの世界を大きく変える製品となった。

日本はアップルジャパンに変更

Appleの取扱製品は、今後はMac、iPod、Apple TV、iPhoneの4つのカテゴリーとなる。この中でコンピューターはMacだけであり、その実態に合わせた社名とするためにコンピューターを取り去ったものである。米国では発表当日に社名変更が行なわれたが、日本法人の社名変更は若干遅れて実施された。日本法人のアップルコンピューター株式会社は、2007年3月1日にアップルジャパン株式会社に社名変更した。

⇒3)App Storeが主役に

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