2)日本版Napster

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タワレコがNapsterと提携

napster

Napster Logo

各社が音楽配信サービスの立ち上げにまい進していた2004年から2005年当時、CDショップの売上高のトップに位置していたのがタワーレコードであった。タワーレコードはインターネットでのCD販売にも力を入れており、一部のレコード会社と提携して音楽配信サービスも行なっていた。しかし、Lable Gateからmoraへの転換に伴い、ミュージックショップ型の音楽配信が主流になると、一部のレコード会社の音楽しか扱わないサービスは存在価値を失うこととなった。したがって、タワーレコードは自分で音楽配信サービスを立ち上げることとなる。

NTTドコモがタワレコに出資

音楽配信サービスの立ち上げを計画していたタワーレコードは、2005年10月に米国のNapsterと共同出資してナップスタージャパンを設立した。その直後の11月、NTTドコモはタワーレコードに出資することを発表した。NTTドコモは出遅れた着うたフルのサービスを6月にスタートさせたばかりであり、タワーレコードに出資することで日本版Napsterとのサービス連携を行なおうとした。

サブスクリプション方式のサービス開始

ナップスタージャパンは2006年10月、サブスクリプション方式のサービスを盛り込んだ日本版Napsterのサービスを開始した。同時にNTTドコモは日本版Napsterに対応する携帯電話端末を発売、PC音楽配信と携帯電話を融合させる方向性を明らかにした。NTTドコモはKDDIが着うたフルで邁進する間、携帯電話の音楽再生機能を強化する政策を採っていた。着うたフルの弱点は低音質であるところにあり、インターネットでの音楽配信を重視する姿勢を以前から持っていた。そこで日本版Napster開始と同時にそれを利用できる端末を発売したのである。

日本版Napsterのサービス
コース 月額 内容
Napster Basic  1,280円 サブスクリプション対応楽曲をパソコンに無制限に
ダウンロードして聴くことができる
Napster To Go  1,980円 サブスクリプション対応楽曲を無制限にパソコンへ
ダウンロードでき、またナップスター対応の携帯音楽
プレーヤーおよび携帯電話へ転送できる
Napster a la carte  - 楽曲を1曲、またはアルバム単位でダウンロード購入できる
(1曲あたりの中心価格帯は洋楽が150円、邦楽が200円)

サブスクリプション方式とは定額会費制

配信ファイル形式はWMAで、DRMとしてWM DRM10を利用、ダウンロードした楽曲は最大3台のパソコンで再生できる。また「Napster To Go」ではナップスター対応の携帯音楽プレーヤー3台まで楽曲を転送できる。
サブスクリプション方式の音楽配信サービスは、2001年当時、米国において5大メジャー(当時:現在は4大メジャーに集約)系の「pressplay」や「MusicNet」が積極的に展開していたが、なかなか広がらなかったサービスであった。サブスクリプション方式のサービスは、定額の会費で様々なサービスが受けられるというもので、最近のサービスは「無制限ダウンロード可能」というのが一般的となっている。しかし、会員期間中はそのサービスを享受できるが、会員でなくなったとたんにダウンロードした楽曲は利用できなくなるのがサブスクリプション方式の音楽配信サービスである。

サブスクリプションを実現させたWM DRM 10

それまでのWM DRMは、会員であるか否かはパソコン上では管理できたが、携帯音楽プレーヤーまではその管理ができなかった。そのため、2001年当時のサブスクリプション方式の音楽配信サービスは、携帯音楽プレーヤーへの転送を認めなかったり、認める場合は追加料金の支払が必要だったりした。
ダウンロード購入の場合は自由に携帯音楽プレーヤーへの転送が可能であった(台数制限あり)にもかかわらず、サブスクリプション方式では携帯音楽プレーヤーに持ち出すことに問題があった訳で、この方式の音楽配信サービスが広がらなかった最大の理由となっていた。

ドコモは「うた・ホーダイ」開始

NTTドコモは2007年5月、iモードのサービスに「うた・ホーダイ」を追加した。NTTドコモは日本版Napster開始と同時に対応携帯電話端末を発売したが、実態としては自社の端末をWM DRM 10対応としたに過ぎない。しかし、「うた・ホーダイ」はNapster同様のサブスクリプションサービスが携帯電話で直接利用できるというサービスであった。いわば日本版Napsterの着うたフル版というサービスとなる。ナップスタージャパンは「うた・ホーダイ」のサービスに「ナップスター♪♪♪No.1」という公式サイトを開設した。

  • うた・ホーダイは着うたフル同様、携帯電話端末に直接ダウンロードできるサービスで、会員期間中は無制限にダウンロード可能となる
  • うた・ホーダイはナップスター以外のプロバイダーもサービスを提供しているが、ナップスタージャパンの「ナップスター♪♪♪No.1」の場合はパソコン向けの日本版Napsterのサービスと統合した
  • 既にNapster To Goの会員であれば、携帯電話の「ナップスター♪♪♪No.1」を追加料金無しで利用できる。また、携帯電話から会員登録すると、会費は通話料と共にNTTドコモに支払うこととなる
  • 但し、パソコン向けと携帯電話向けではファイルフォーマットが異なっており、また配信される楽曲はパソコン向けの一部の楽曲となる

Napster To Goとナップスター♪♪♪No.1
サービス名 対象 圧縮方式 ビットレート 楽曲数
Napster To Go パソコン WMA 192kbps 700万曲
 ナップスター♪♪♪No.1 携帯電話 3GPP 64kbps 30万曲

2010年5月末でサービス終了

ナップスタージャパンがライセンス供与を受けている米Napsterは、欧米でのサービスをDRMフリーとする戦略に転換した。そのため、日本でのサービスを継続するためには新たな投資が必要となることから、やむなくサービスを終了させることとしたものである。

⇒米国の音楽配信

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