2)音配サービスの乱立

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moraは一つの小売店に

Label Gateがmoraにリニューアルした後、mora同様のミュージックストア型の音楽配信が続々とスタートした。これまで日本ではレコード会社自身の音楽配信が主流であり、音楽配信事業に参入しようという企業にとっては強固な防壁で立ちふさがれていた。Label GateがCDショップ同様の1小売店となったことから、レコード各社は他の音楽配信サービスへの楽曲提供を拒否する理由を失った。

以下の表は、2004年4月以降に開設されたインターネット音楽配信の一覧表である。

■mora以降に開設された音楽配信サービス

サービス名 運営企業 圧縮方式 開始 終了
mora レーベルゲート ATRAC ’04/03/31 -
Excite Music Store エキサイト WMA ’04/05/20 ’07/09
MUSICO NTTコミュニケーションズ ’04/06/07 ’11/03
Listen Music Store リッスンジャパン ’04/06/09 ’05/10
*Excite Music Store on BIGLOBE NEC/エキサイト ’04/06/25 ’07/09
*Excite Music Store on ODN 日本テレコム/エキサイト ’04/07/30 ’07/09
OnGen USEN MUSIC SERVER 豊通エレクトロニクス(’10/09より) ’04/08/17 ’12/01
MusicDrop レーベルゲート ’04/10/20 ’06/09
MSN Music マイクロソフト ’04/10/20 ’07/09
*NHJ Music Store NHJ/リッスンジャパン ’04/11/19 ’05/08
goo Music Store NTTレゾナント ’04/12/20 ’07/02
*Music Download on mora ヤフー/レーベルゲート ATRAC ’05/02/24 ’12/08
ORICON STYLE(WMA版) オリコンDD WMA ’05/03/23 ’06/11
iTunes Music Store アイチューンズ AAC ’05/08/04 -
*e-onkyo music store オンキヨー/NTTコミュニケーションズ WMA ’05/08/08 -
Listen Japan MTI(’10/11より) ’05/10/27 ’13/04
MOOCS ニフティ SD Audio ’05/10/31 ’08/03
*楽天ミュージックダウンロード 楽天/豊通エレクトロニクス WMA ’05/11/01 ’12/01
NAXOS MUSIC LIBRALY ナクソス・デジタル・ジャパン ’05/11/15 -
*OLICON STYLE〔ATRAC版) オリコンDD/レーベルゲート ATRAC ’05/12/14 ’06/11
*My Sound ヤマハ/NTTコミュニケーションズ WMA ’05/12/19 ’09/10
LISMO MUSIC STORE KDDI/エキサイト HE-AAC ’06/05/17 ’11/12
*olio music オリンパス/NTTコミュニケーションズ WMA ’06/07/12 ’10/03
mora win レーベルゲート ’06/06/26 ’12/03
Napster ナップスタージャパン ’06/10/03 ’10/05
*HMV DIGITAL(WMA版) HMVジャパン/NTTコミュニケーションズ ’06/10/26 ’10/02
*HMV DIGITAL(ATRAC版) HMVジャパン/レーベルゲート ATRAC
*Music Download on iTunes ヤフー/アイチューンズ AAC ’06/07/14 ’12/08
*mora for LISMO KDDI/レーベルゲート ATRAC ’08/02/01 ’12/09
*TSUTAYA DISCAS 音楽配信 ツタヤ・ディスカス/豊通エレクトロニクス WMA ’08/07/31 ’12/01

*印がついたサービスは他社の配信プラットフォームを利用したサービス

2004年中に11サービスがスタートしているが、レーベルゲートのmora以外は全てがサービスを終了している。また、2005年にも10サービスがスタートしたが、現在はその半分の5サービスしか残っていない。日本の場合、携帯電話回線を利用した音楽配信は市場を大きく拡大したが、インターネット音楽配信は音楽配信全体の10%程度しか占めない状況が長く続いた。

レーベルゲートのMusic Drop

mora win

morawinとなったMusic Drop

ほとんどのサービスがWM DRM対応

2004年4月以降にスタートした日本の音楽配信サービスは、ほとんどがWM DRMに対応したものであった。AppleとSonyは自社の携帯プレーヤー向けの方式を他社へは認めておらず、それ以外のDRMはMicrosoftのWM DRMしかなかったのである。

レーベルゲートと提携してMusic Drop

Microsoftは2004年10月、WM DRM 10をリリースした。WM DRMに対応した音楽配信サービスは、Microsoft自身が開始したMSN Musicのほか、Excite Music StoreやListen Music Storeなどがあった。また、これまでATRAC方式にしか対応してこなかったレーベルゲートだが、このときWM DRM 10に対応したMusic Dropをスタートさせている。但し、Music DropはプレイヤーソフトWMP 10からしかアクセスできず、WMP 10専用の音楽配信となっていた。

Sonyとの提携は誤り?

この時、日本のMicrosoftは、重大なミスを犯したのかもしれない。Sonyは自らがウォークマンとそれ向けの音楽配信サービスを展開しており、WM DRM対応の音楽配信サービスに本腰を入れることは考えられないことである。また、AppleのiTunes Music Store(iTMS)はプレイヤーソフトiTunesに組み込まれらサービスであり、iTMSというサービスとiPodというハードをシームレスに利用できる環境を作り上げていた。WMPに組み込むサービスをもっと本腰を入れて取り組むところにしていたら、もしかするとiTMSに対抗しうるサービスとなっていたかもしれない。iTMSが日本に上陸したのは、翌年の2005年8月であった。

レーベルゲートのSME色がマイナスに作用

2004年4月にスタートしたmoraは、その名前が示すように多くのレコード会社の楽曲を集めることに成功した。レーベルモバイルがそれまで、「レコード会社のための・・・・」というスタンスで来たことが有利に働き、最良の結果を生み出したということができる。しかし、Music Dropの場合、WM DRM対応の音楽配信サービスは乱立状態にあり、レーベルゲートは既にSMEの子会社となっていた。多くのレコード会社にとっては自社の楽曲をMusic Dropに提供して競合のSMEの利益に貢献する義理は存在していない。Music Dropへの楽曲提供に応じないところも多く、moraに比して見劣りがするものであったとされている。このことは、Music Dropをリニューアルしたmora winにも引き継がれていった。

⇒3)iTMSのサービス開始

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