1)LabeGateからmoraへ

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ミュージックストア型への転換

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moraのロゴ

国内初のミュージックストア型配信

2004年3月31日、レーベルゲートはポータルサイトLabelGateを大幅にリニューアル、サイト名をmora(モーラ)として再スタートした。moraは、「すべての音楽を網羅(モーラ)する」という意味を込めた造語であり、それまでのLabelGateが一部のレコード会社が行なっていた音楽配信のポータルサイトであったことを大きく転換させたことをアッピールしようとした。事実、大手レコード会社の中でこれまでLabelGateで配信していなかった東芝EMIやワーナーミュージックジャパンなどが楽曲提供に応じ、国内で始めてのCDショップと同じミュージックストア型のサービスが出現することとなった。

LabelGateからmoraへの転換の背景には、以下の3点があると考えられる。

  1. LabelGateのビジネスモデルの誤り
  2. AppleのiTunes Music Storeの成功
  3. 日本における着うたの大躍進

LabelGateのビジネスモデルの誤り

LabelGateを運営するレーベルゲートは、Sonyの子会社であるSCNが2001年に設立した。レコード会社による音楽配信を実現するため、レコード会社が共同で利用できる音楽配信プラットフォームを提供することを目的として設立された。そのため、レコード会社からの出資を求め、エイベックスやポニーキャニオンなどがそれに応じた。その後、出資企業は増加し、そのほとんどがLaberGateの中に自社の音楽配信サイトを構築した。

しかし、LabelGateが用意した配信システムはSonyのウォークマン向けの方式のみであり、ウォークマンを売らんとするSonyの下心が見え見えであった。したがって、それを嫌ってLabelgateに参加しないレコード会社も多かったことや、LabelGateと同様のビジネスモデルで参入したNTTコミュニケーションズと勢力を分け合う結果となり、レコード会社を一堂に集めるということに最初から失敗してしまった。

AppleのiTunes Music Storeの成功

Appleは2003年4月、米国でiPod向けの音楽配信サービスiTunes Music Store(iTMS)を開設した。iTMS出のダウンロード数は驚異的な伸びを示し、音楽配信サービスがビジネスとして成立することを目の当たりに証明することとなった。それまでの米国の音楽配信サービスは微々たる実績しか残すことができず、メジャーレーベルは音楽配信ビジネスを半ばあきらめかけていた時期であった。iTMSのサービスは、5大メジャーを含むほとんどのレコード会社の楽曲を集めたミュージックストア型のサービスであった。

日本における着うたの大躍進

国内では様々な音楽配信サービスのビジネス化が取り組まれたが、ビジネスとして急速に拡大していたのが着うたのサービスであった。着うたは2002年12月にKDDIがスタートさせたもので、開始4ヵ月後の2003年3月には400万ダウンロードを記録していた。それまでのダウンロード実績は数万程度しか経験していなかったレコード会社にとって、この数字は驚くべきものであったことは間違いない。音楽配信がビジネスとして成立することを確信させると同時に、サービスがミュージックストア方とならざるを得ないことも明らかにした。レーベルモバイルがKDDIの専用ネットワーク上に開設した配信サイトは、ミュージックストア型の配信サイトであった。

mora登場までの動き

mora誕生前の胎動

moraが登場したのは2004年4月だが、今から思うとその準備が半年前から進んでいたことがうかがえる。最大の動きは、2003年8月のdu-ub.comの突然の停止と、レーベルゲートのSMEの子会社化であった。前者は東芝EMIとワーナーミュージックジャパンの音楽配信戦略の転換が予想され、後者からはレーベルゲートのレコード会社の視点からの経営方針転換の予測である。

レーベルゲートはSMEの子会社に

レーベルゲートは2001年にSCNの出資で設立された。レコード会社の配信プラットフォームをASP提供することを目的としていたことから、レコード会社からの出資を呼びかけた。SMEもそれに応えて出資に加わったが、そのときは他のレコード会社と同じ出資比率であった。しかし、LabelGateがmoraに転換する前年の10月、SMEの出資比率を66%に引き上げてレーベルゲートはSMEの子会社となった。

音楽を売るためのサービスに

レーベルゲートはレコード会社の共有音楽配信プラットフォームという建前であったが、事実上はSonyのための音楽配信サービスを提供してきた。しかし、LabelGateがミュージックストア型に転換した場合、レーベルゲートの最大の目標はデジタル音楽を幅広く売ることになる。Sony方式だけでなく他の方式も採用せざるを得なくなり、その場合はSCNよりもSMEが親会社としてふさわしいとの判断でSMEの出資比率を高めたものと予想される。尚、2007年3月にはSCNが保有するすべての株式をSMEに売却、SMEの出資比率は87.28%まで上がっている。残りは他のレコード会社であるが、そうなったのはSMEがbitmusicのサービスを停止する4カ月前であった。bitmusicは停止したが、配信サービスは自分の下にちゃんと残している。

EMIはミュージックストア型を追求

東芝EMIの親会社である メジャーのEMIは、米国でもメジャーが二つのグループに分かれることに批判的な動きを行なっていた。BMGとWMGと共同でMusicNetを設立しながら、サービスが始まる前の2001年10月の段階から対立するpressplayへの楽曲提供を表明していた。EMIの音楽配信に取り組む姿勢はリアルのCDショップと同様、ミュージックストア型のサービスであることは明らかであり、日本においてもその姿勢を貫くために方針転換を行なったものと思われる。

⇒音配サービスの乱立

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