Apple Musicの有料会員数が、1カ月前の1,000万人から100万に増えて1,100万人になった。Appleの担当幹部が2月12日、自らが出演したポッドキャストの中で明らかにした。AppleはApple MusicのAndroid版アプリを昨年の11月10日(米国時間)に公開しており、その無料お試し期間が終了した最初のユーザーが2月11日に出現している。
公開当初からのAndroidユーザーの100万人がApple Musicの有料会員となった?
増えた100万人の殆どがAndroidユーザーの可能性あり
Androidアプリのユーザーも当初の3カ月間はお試し無料期間であり、アプリ公開当初からのユーザーが有料会員に移行する最初のタイミングが2月10日ということになる。ポッドキャストはそのタイミングでオンエアーされており、Appleウォッチャーを十分に意識していたことは間違いない。1月に入ってApple Musicの有料会員数が1,000万人を突破したことが明らかにされたが、その中には無料お試し期間中のAndroidユーザーは一人も入っていない。しかし、今回の1,100万人にはAndroidユーザーがかなり含まれていることは確実である。つまり、最大100万人のAndroidユーザーがApple Musicの有料会員になったのである。
担当のエディ・キュー氏は満足していない?
最大100万人のAndroidユーザーをApple Musicの有料会員としたとすると、その100万人という数字は大きいのだろうか、それとも少ないのだろうか。判断に迷う場面であるが、少なくともAppleの担当幹部であるエディ・キュー氏は満足してはいないのだろう。先の1,000万人超えは英国のFinancial Timesが報じたが、今回はAppleの熱狂的なファンであるジョン・グルーバー氏が提供しているポッドキャスト上での発言であった。仮に満足できる数字がでていたとすると、もっと影響力のあるメディアで発信したはずである。
Spotifyからさらに100万人を奪ったApple Music
Androidアプリ公開後にアクティブユーザーがどれだけ増えたのかはわからないことから、今後の有料会員数の増加予測は立てにくい。しかし、無料お試し期間中はSpotifyの会員が大挙してApple Musicユーザーとなったことは間違いない。しかし、その内の大半は無料期間終了と共に退会しているはずであり、有料会員として残ったのはApple Musicに毎月利用料を支払うことを認めたユーザーである。それらのユーザーは、Spotifyでも有料会員であった可能性が高いと考えられる。つまり、Apple MusicはSpotifyの有料会員の中からAndroidユーザー100万人を奪ったことになり、これは結構すごいことかもしれない。Apple Musicに移る義務も義理もないユーザーがこの時点で100万いたということは、それだけApple Musicのサービスが優れていることを意味しているのだから。