Spotifyの有料会員数は2,000万割れが確実?

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AppleがApple Music開始を発表した1日後の6月10日(米国時間)、Spotifyは有料会員数が2,000万人、アクティブユーザー数が7,500万人に達したことを発表した。しかし、その後はユーザー数については何の発表も行っていない。一方のAppleは、有料会員数が1,000万人を突破したことを発表している。しかし、その1,000万人は全てがiOS端末ユーザーであり、Android端末ユーザーは含まれていない。Appleは昨年の11月にAndroid向けアプリを公開しているが、現在は3カ月間の無料お試し期間であることから有料会員にはカウントされていない。

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有料会員2,000万でも赤字のSpotifyは、無料サービスの有料化以外に生き残る道はないのかもしれない

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Spotifyの有料会員が1,000万人に達したのはサービス開始6年後

Spotifyは2008年10月に北欧でサービスを開始し、現在は58カ国でサービスを展開している。有料と無料のサービスを展開しており、有料サービスの料金はApple Musicと同じ月額9.99ドル(米国の場合)。有料会員が1,000万人を突破したのが2014年5月、サービス開始6年後であった。2015年6月には有料会員数が2,000万人を突破したことを発表している。一方、Apple Musicは2015年7月にスタートし、3カ月間の無料お試し期間を経て10月には有料化が始まった。有料会員が1,000万人を突破したことは年明け早々に英国のFinancial Timesが伝えており、Apple Musicの有料会員が1,000万人に達するのに6ヶ月しかかからなかったことになる。しかし、SpotifyとApple Musicを同列にして比較するのは何の意味もない。Spotifyはスマートフォンの市場拡大と共に聴き放題サービスを開拓してきたのであり、既に出来上がった市場に乗り込んできたAppleと同じ土俵に乗せるわけには行かない。

携帯電話と音楽を一体化させた着うたフルのサービス

Spotifyなどの聴き放題サービスは、当初はストリーミングで配信される方式を採用していた。ストリーミングはインターネットに接続して利用するのが前提であり、サービス自体はインターネットのごく初期から存在していた。しかし、ストリーミングが重要な役割を果たすようになったのは、2007年のAppleのiPhone出現以降であった。iPhoneは携帯電話としてだけでなく、様々なアプリを利用することで多機能端末として使用できる。音楽の分野では様々な音楽プレーヤーが用意されており、音楽プレーヤーとしても使える携帯電話となる。携帯電話と音楽を一体化させたサービスは日本では『着うたフル』があるが、携帯電話と音楽の相性の良さを証明するものであった。iPhoneの出現以降、iPhoneはスマートフォンの代名詞となり、Android端末もiPhoneとまったく同じコンセプトで作られている。Spotifyも当初はパソコン向けのサービスとしてスタートしたが、2009年9月にはiPhoneとAndroid向けのアプリの提供を開始した。

聴き放題サービスの市場はSpotifyが確立させていた

Spotifyは2011年7月に米国に上陸するが、それまでは英国、スェーデン、フィンランド、ノルウェー、フランス、オランダ、スペインの7カ国だけであった。米国上陸時の有料会員数は160万人であったが、上陸後の2011年11月には250万人に増加している。しかし、有料会員が1,000万人を超えたのが2014年5月であり、250万人から1,000万人になるのに2年半かかっている。これは年を追うに従って加速度的に有料会員を増やしたことを意味しており、スマートフォンの市場拡大と軌を一にしている。欧米では2010年代の前半にスマートフォンへの転換が進んだが、全世界的に大きく拡大したのは2013年以降であった。Spotifyの有料会員数が1,000万人から2,000万人に倍増したのは2014年から2015年にかけてであり、Apple Musicがスタートするまでに聴き放題サービスの市場は既に確立していたのであった。

Spotifyは有料会員数を1,000万人弱失う???

一方、昨年7月にスタートしたApple Musicは、年明け早々に有料会員数が1,000万人に達したことを英国のFinancial Timesが伝えている。この数字はiOSユーザーだけのものであり、Android端末ユーザーはひとりも含まれていない。Android向けアプリの提供開始は昨年の11月であることから、現在は全ての会員が無料お試し期間中である。1,000万人中にSpotifyの有料会員だった人が何人いたのかは分からないが、かなり数になるのではなかろうか。Apple Musicに有料会員として残るとすると、結構な音楽好きと思われる。そのような音楽愛好家がSpotifyを利用していないとは考えられず、殆どの人がそうだった可能性が高い。とすると、同じようなサービスに2重登録するはずはなく、大半がSpotifyからApple Musicに取り替えたことになる。この間、Spotifyは有料会員を1,000万人近く失ったはずである。

有料化で生き残りを図る・・・・・・???

Apple Musicの無料お試しサービスを経験したことで、聴き放題サービスの魅力に気付く人もでてくるだろう。有料で利用したくない場合、Spotifyの無料コースを選ぶ人がでてくるだろう。しかし、Spotifyの無料コースは有料会員に導く云わば囮であり、無料会員だけが増えるのはSpotifyにとっては何の特にもならない。無料会員であっても楽曲の使用料は発生することから、Spltifyにとっては出費が増えることに繋がる。Spotifyには広告料が入るが、楽曲使用料以上の収入にはならないようである。Spotifyは赤字決算を続けており、2014年度12月期も赤字幅を増大し続けている。有料会員数2,000万、無料会員数5,500万というのは決算後の2015年5月の数字だが、それで赤字だとすると有料会員数2,000万人を維持できなければ黒字化はまったく考えられないことになる。何らかの形で有料サービス化しないと生き残れない気がするが、フリーミアムモデルで現在のサービスを確立したことを考えると、自分で自分の首を締めることになる可能性もある。

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コメント

  1. […] ティブユーザー数が7,500万人(2015年6月10日時点)。 ただし、それ以降の発表はなく、最近ではむしろ落ち目になってきているのでは?との指摘もみられます。 http://cloud.apples.jp/cloud-s/9837/ […]