ずさんな事業計画で開始したエイベックスのAWA

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サイバーエージェント×エイベックスで始めたAWAが、8月24日からプラン名称の変更と価格の改定を行った。AWAの全ての機能が利用できるPremiumプランをStandardプランに変更し、価格を月額1,080円から960円に値下げした。月額360円のLiteプランは変更なし。しかし、メインとなるプランの名称、更にはその月額料金はサービスの最も重要な要素であり、それをスタートして3カ月で変更したというのは当初の事業計画が如何に杜撰であったかを物語っている。

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レーベル手動の日本の音楽サブスクリプションに未来はあるのか?

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AWAのTop Page

AWAそのものがPremium・・・という思い込み?

AWAは、当初はPremiumとLiteしかなかった。Premiumというサービス名は標準的なプランがあって初めて意味を持ってくる。従って、Liteを残す以上はPlemiumをStandardにするのは至極当然のことだろう。しかし、問題はそんなことは開始する前から分かっていたことである。恐らく、サイバーエージェント×エイベックスの中ではAWAそのものがPremiumなサービスという思い込みが激しく、一般のユーザーの単純な疑問に気が付くのが遅かったのだろう。また、月額料金の1,080円だが、その金額にした根拠は何だろう。

昨今の円安を反映させて1,080円?

国内で提供されているストリーミングのサブスクリプションサービスは、月額980円というのが相場となっている。今までの代表的なサービスはレコチョクBestだが、エイベックスは楽曲提供に応じていない。その理由は楽曲使用料にあるとされており、AWAではそれが高めに設定されていると思われる。また、AWAのスタートは5月27日であり、そのときはAppleのApple Musicは発表されていなかった(Apple Musicは6月8日発表)。但し、米国のSpotifyは月額9.99ドルで提供されており、Appleも同額で追従することが有力視されていた。昨今の円安を織り込んだのかもしれないが、モノの値段と違ってサービスに円安を反映させるのは意味が無い。

何故最初は1,080円に設定したのだろうか?

米国は10ドルを基準に価格設定しているが、米国の10ドルにあたるのは日本では1,000円である。また、日本では『8』という数字が良く使われており、そういう意味ではレコチョクBestの980円はオーソドックスな値段である。AWAは960円に値下げしたが、この20円下げた意味も良く分からない。スーパーマーケットの値段ではないのだから、他より20円安いことは何の意味も持たない。同じ980円にすることで何の問題も無いにもかかわらず、20円安くすることで何を訴えようとしているのだろうか。どうせならレコチョクBestなどよりもPremiumだ・・・という意味で990円としたのならまだ分かる。いずれにせよ、無料お試し期間終了と同時に月額料金を値下げしたのは、事前の事業計画のいい加減さを如実に表している。

急に出てきた無料のFreeプラン

AWAの当初の発表ではPremiumとLiteの二つの有料プランしかなく、90日間の無料お試し期間が設けられた。しかし、サービス開始直後にFreeプランが追加され、無料お試し期間終了後は自動的にFreeプランに切り替わることが伝えられた。これはサービス開始と同時に解約方法についての問い合わせが殺到し、無料お試し期間終了と同時にAWAからの退会者が続出する可能性が浮かび上がった。せっかく集めたユーザーを退会させないようにするため、急遽、Freeプランを持ち出してきたのである。Freeプランの機能はLiteプラント同じだが、利用時間は月1時間に限られる。退会者が大量に発生するより、幽霊会員としてでも良いから残って欲しいという思惑があるのは明らかである。これは自らのサービスに対する自信のなさを表しており、当初の料金を値下げしたことに繋がっている。

日本の音楽サブスクリプションの動向は長い期間のウォッチが必要

Sonyが提供していたMusic Unlimitedは、当初の月額1,480円を980円に値下げした。Music UnlimitedやAWAのようにレーベルが絡むとどうしても料金は高めに設定される。また、低品質なキャッシュ機能や不便なオフライン再生機能など、ユーザーのエクスペリエンスは犠牲になりがちとなる。それは目が自らの収益と権利の保護に向いているからであり、ユーザーに喜ばれるサービスを打ち出すのが本質的に困難であるとさえ思われる。しかし、ソニー・ミュージックやエイベックスは配信のプラットフォームを自社の基に置くことを基本的な方針としており、今もそれを続けている。SonyのLINEは無料期間終了と共に大量の退会者がでているらしく、AWAも順調であるとは言いがたい状況にある。Apple Musicは9月末に無料お試し期間が終了するが、退会者の動向が気になるところである。但し、Appleは世界トータルの数字は発表するが、国別、つまり日本の数字いは発表しない。日本で音楽のサブスクリプションサービスが広がる可能性については、もう少し長い期間ウォッチし続ける必要があるだろう。

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