ソニーは無料期間終了とともにApple Musicに楽曲提供?

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ソニー・ミュージックは現時点でApple Musicに楽曲を提供していないが、3カ月の無料お試し期間が過ぎたら提供を始めるのだろうか。昨年、日本上陸を果たそうとしたSpotifyを阻止したのは、ソニー・ミュージックとエイベックスであったとされている。楽曲提供に応じなかった理由をエイベックスはSpotifyが無料のサービスであることを挙げており、ソニー・ミュージックも同じ考えと思われる。Apple Musicは登録後3カ月間の無料期間があり、その間はレーベルへの支払いは1銭もない。それを嫌ったとすると、無料期間が過ぎて支払いが始まったら楽曲提供に応じるのだろうか。

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コンテンツを自社サービスに排他的に利用するのは直ぐにやめるべきだ・・・それがレーベルとしてのアーティストへの責務と考える

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ソニー。ミュージックはLINE MUSICとAWAには楽曲を提供している

ソニー・ミュージックはエイベックスやユニバーサル、LINEと共同でLINE MUSICを設立しており、7月10日にLINE MUSICのサービスを開始した。LINE MUSICは有料のサービスだが、8月9日まではお試し期間として無料で利用できた。無料期間にレーベルへの楽曲使用料を支払ったかどうかは不明だが、恐らく1カ月ということでレーベル側の了解が得られたのだろう。一方、エイベックスがサイバーエージェントと提供しているAWAは5月27日からサービス開始しており、現在は3カ月の無料期間となっている。これはApple Musicと同じ期間であるが、ソニー・ミュージックは最初から楽曲提供に応じている。ここでの対応の違いは、無料期間ではなくてファイルフォーマットの違いにあるようだ。AWAはLow(64kbps)、Normal(96kbps)、High(128kbps)の3種類のビットレートを用意しており、Appleの256kbpsと比べると低音質となっている。オフライン再生が可能であるが、使用するビットレートは公表されていない。ソニーはかつてMusic Unlimitedというストリーミング配信を行っていたが、オフライン再生はHE-AAC/48kbpsという着うたフル並の低品質なものであった。

iTunes Store日本上陸後7年目にソニー・ミュージックも楽曲提供に応じた

Apple Musicでは256kbpsというビットレートが使われているが、ダウンロード配信では捨て去ったDRMを復活させている。ソニー・ミュージックが低品質のオフライン再生にこだわったのは、無制限にコピーされることを嫌ったからに他ならない。Apple Musicでは会員期間中は無制限にダウンロード可能だが、脱会と同時にダウンロードした楽曲は聴けなくなる。こうしてみてくると、無料期間が3カ月と言うこと以外に楽曲提供を拒む理由が見つからない。仮に無料期間が3カ月と長いことが楽曲提供を拒む最大の理由だとすると、無料期間終了と共に楽曲提供に応じるべきである。ソニー・ミュージックは2005年のiTunes Music Store開設時も楽曲提供を断ったが、そのときはAppleのビジネスルールが認められないなどの言い訳を行っていた。しかし、ソニーミュージックが運営するmoraにおいてDRMフリーの配信を開始した1カ月後の2012年11月、iTunes Storeへの楽曲提供に応じている。いTunes Storeでは同年2月に全曲DRMフリー化を行ったが、ソニー・ミュージックはこの時に洋盤のみの提供に応じていた。

速やかに楽曲提供に応じるのがレーベルとしての責務

私が現役だった20年前のことだが、ソニー・ミュージックの社員は親会社のソニーの都合で動くことに強い反感を持っていた。しかし、2001年1月の完全子会社化と共にそのような考えを持つ人たちが一掃され、音楽配信サービスにはソニー系のサービスにしか楽曲を提供しなくなった。その後はソニー・ミュージックが配信サービスに直接乗り出しており、自社のコンテンツを自社のサービスで排他的に利用するという方針を貫いてきた。2012年のiTunes Storeへの楽曲提供でその方針を捨てたのかと思っていたが、今回のApple Musicへの楽曲提供拒否でそれが疑わしくなってきた。Apple Musicへの楽曲提供拒否の理由がLINE MUSICやAWAの競合サービスだからというものでなければ、速やかに楽曲提供に応じるべきではなかろうか。それがレーベルとしてのアーティストへの責務であると考える。

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