プロモーション費用をケチったApple Musicの誤算

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Apple Musicの無料期間中の楽曲使用料を支払うことにしたAppleだが、これは最初からそうしておくべきだったとしか言いようが無い。Apple Musicは会員登録後3カ月間は無料で利用できるが、これはApple Musicのプロモーション期間に当たる。Spotifyは無料サービスで会員数を大量に集めて有料会員に導くモデルであり、同様の効果をAppleは最初の3カ月間に期待している。Appleはプロモーション費用をアーティストやレーベルに負担させようとしたのであり、1,780億ドルの銀行預金を持つ企業らしからぬ行為であった。

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アーティストには支払いを約束したが、契約済みのメジャーレーベルなどにも無料期間中の楽曲使用料を支払うのだろうか?

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AppleはApple Music発表後にインディーズレーベルと交渉開始した

Appleの方針転換を受け、多くのインディーズレーベルがAppleとの間で楽曲提供の契約を締結したことが伝えられている。このことから推察されるのは、AppleはApple Music発表前にメジャーレーベルの契約は終えていたが、インディーズレーベルとは発表後に交渉を開始したことである。恐らく、米国以外の国でもメジャー系や大手レーベルは別として、ドメスティックのレーベルとは発表後に具体的な交渉を始めたものと思われる。先日の記事でApple Musicの公式サイトでは、米国で『millions of songs』、ドイツで『Millionen Songs』、日本で『数百万曲』と表示されていることを紹介したが、全てのレーベルとの交渉が終わっていない段階だから当然の表示であったことになる。

イメージダウンを恐れて方針転換

AppleはApple Musicを6月30日に世界100カ国程度でスタートさせると発表しているが、かなりの国での交渉が難航していたと思われる。前述の記事でも書いたが、Appleが無料期間の楽曲使用料を払わないのであれば、契約を3ヵ月後からにすれば良い。大半のインディーズレーベルがそうしたとすると、Appleはスタート開始時に3,000万曲を集められないことになる。ITmediaニュースによると、今回Appleと契約したインディズレーベルは2万以上としており、楽曲数にするとかなりの数になる。Appleは米国で『millions of songs』レベルでもスタートさせるつもりであったのかもしれないが、イメージダウンすることは間違いない。Apple Musicもそうだが、『1,780億ドルのキャッシュを銀行に持つ』裕福なAppleがケチったことでのイメージダウンの方がより大きい。

他よりも高い楽曲使用料は無料期間が3カ月であることの見返り

この問題はテイラー・スウィストがアルバム『1989』をApple Musicに提供しないと発表したのが発端となったが、Appleが方針転換した後、テイラー・スウィストが『1989』をどうしたのかが伝わってこない。少し調べてみると、テイラー・スウィストへはAppleから直接方針転換が伝えられているみたいだ。Appleの上級副社長のエディ・キューがTwitterでそう述べている。また、テイラー・スウィストもTwitter上で、フォロワーに対して『I am elated and relieved. Thank you for your words of support today. They listened to us.』と礼を述べている。しかし、Appleはアーティストには楽曲使用料を支払うが、レーベルには支払わないと思われる。エディ・キューはTwitterで『#AppleMusic will pay artist for streaming, even during customer’s free trial period』と書いているが、artistとはあるが他には触れていない。また、AppleはApple Musicでの楽曲使用料は他のサービスよりも割高となっており、それが無料期間の支払いゼロの見返りであることを明らかにしている。

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