Mastered for iTunesの真の狙いはCD音源のハイレゾ化

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Appleは2012年2月、iTunes Storeで従来よりも高音質な楽曲の配信を開始した。高音質化した楽曲はMastered for iTunesと呼ばれ、従来のiTunes Plusとは区別されている。Mastered for iTunesとは、文字通り『iTunes用に作られたマスター』という意味である。筆者が現役の頃は配信会社にCDを送りつけていたが、それを『配信用に別途作成されたマスターをAppleに送って欲しい』と言っているのである。

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Mastered for iTunesによってレコード会社はCDをハイレゾ化してAppleに渡している~Appleはこの3年で大量のハイレゾ音源を受け取っている

この記事のタイトルは、書いた当初は『Mastered for iTunesの真の狙いはCDのハイレゾ化』でした。しかし、正確性にかけていることから『CD』を『CD音源』に書き換えました。書いた頃はあまりアクセスがなかったのですが、最近は少ない中でもこのブログのアクセス数トップになっています。

mastered-for-itunes

Mastered for iTunes

AppleはCDクオリティ以上のマスターを要求している

Mastered for iTunes登場以前は、iTunes StoreでもCDからビットレート128kbpsのAACファイルを作成していた。Mastered for iTunesが日本でスタートしたのは楽曲のDRMフリー化したのと同時であり、2012年2月22日以降は日本版iTunes Storeでも配信楽曲のビットレートは256kbpsに変更になっている。このアップデートの作業はAppleが行ったようだが、今後はCD以上のクオリティのマスターから256kbpsのAACファイルを作成したい・・・とAppleは考えたのであろう。具体的には96kHz/24bitが理想としているが、サンプリング周波数は44.1kHz以上(48kHz/88.2kHz/96kHz/192kHz)であれば良いとしている。CDのサンプリング周波数は44.1kHzであることから、少なくともサンプリング周波数はCD以上となることを要求していることになる。

少なくともビートルズのハイレゾ音源は持っているApple?

CDをCD超のデジタルファイルに替えることでどれだけの効果があるのだろうか分からないが、ネット上の記事では『違いは分からない』とするものが多い。という事で筆者もこれまであまり注目していなかったのだが、先日紹介したしたの記事を見てある事が気になったので調べてみた。

上記の記事のほとんど最後の部分に、『iTunes Storeに96kHz/24bitのハイレゾファイルを渡しているはず』と書いてあったのである。ということは、少なくともビートルズについてはAppleは既にハイレゾ音源を持っていることになる。そこでAppleのサイトで配布されている『Mastered for iTunesテクノロジーの概要』というPDFファイルをダウンロードしてみた。

Appleは提供されたハイレゾ音源を持ち続けている

『Mastered for iTunesテクノロジーの概要』の4ページに『ハイレゾリューション・マスターの提供』という項目があり、そこには『最新のエンコーダを最大限に活用できるよう、プロジェクトと媒体に適した可能な限り高解像度のマスターファイルをお送りください』とある。送ってもらったマスターからAACへのエンコードはAppleが行うという事なのだろうが、これだけでは作業が終わった後はどうするのかが分からない。しかし、その少し後に『最高音質のマスターをiTunesのシステム内に保存しておくことにより、将来的な様々な用途の変化にも対応できるようになりました』とある。筆者が現役時代、米国でデジタルアセットのアーカアイブ化が問題になっていたが、『iTunesカタログは世界の歴史と文化の記録の一部としての役割も果たして行く』とも記されている。Appleは確実に、提供されたハイレゾマスターをそのまま持ち続けようとしている。

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