音楽配信の売上げダウンが止まらない

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日本レコード協会は5月28日、2013年第1四半期(1-3月)の有料音楽配信売上げ実績を発表した。それによると、数量で前年同期比25%ダウンの5,878万ダウンロード、金額で前年同期比30%ダウンの108億5,300万円となった。これは音楽配信統計開始以来、最大の下げ幅であった。

RIAJ

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スマホ化がもたらした音楽配信の変化

金額が大幅に低下する変化が進行中

これらの数字にはモバイル機器の着信音に設定されたRingtoneやRingback toneなどが含まれている。それらを除くと、数量は前年同期比17%ダウンの3,427万ダウンロード、金額前年同期比27%ダウンの88億5,600万円となる。前年同期比のダウン率は全体の数字の時は金額の方が5ポイント高かったが、今度の数字で比較すると10ポイントの差に広がっている。つまり、ダウンロード数の低下以上に金額が低下するという何らかの変化が起こっていることになる。

月額固定で聞き放題~サブスクリプション

その理由は、RIAJ統計数字の「その他」を見ると明らかになる。そこには「サブスクリプション」という項目があり、PC配信・スマートフォンが前年同期比395%であるのに対し、フィーチャーフォンの前年同期比は48%にすぎないのである。サブスクリプションとは月額固定のサービスであり、Sonyが昨年7月にスタートさせたMusic Unlimitedなどが代表的なサービスである。Music Unlimitedは、月額980円でストリーミングで聞き放題となるサービスである。

ストリーミング配信の使用料は極端に安い

これらのサービスはダウンロード数としてはカウントせず、金額のみが集計される。しかし、1曲当たりの価格はダウンロード配信と比べると極端に安い。米国の話だが、PANDORAがレーベルに支払っている使用料は、100曲のストリーミングで12.5セントとされている。つまり、前年を4倍近く上回っていても、金額としては微々たるものにしかならない。日本の音楽配信は着うたフルが大勢を占めていたが、曲単位のダウンロード配信であり、単価もパソコン向けよりも高目であった。それが大きく落ち込んでいることから、サブスクリプションでその穴を埋めるのは土台無理がある。

スマホへの転換がもたらしたストリーミング配信化

日本の音楽配信の分野を大きく変化させようとしているのは、フィーチャーフォンからスマートフォンへの急激な転換である。日本では携帯デジタルプレーヤーの役割を早くからフィーチャーフォンが担っていた。そういう意味では日本は欧米よりも10年進んでいたとも言える。しかし、音楽配信サービスを主導したのはキャリアであったことから、スマートフォンでもたらされたグローバル化で大きく転換することを迫られたのである。その中の一つが、音楽配信のストリーミング配信化であった。

欧米で盛んなストリーミング・・・日本でも流行るか

Appleがラジオ型のストリーミング配信を準備中と伝えられている。また、Googleも米国で音楽ストリーミングサービスを開始することを発表した。欧米ではSpotifyやPANDORA、Deezerなどが会員数を大きく伸ばしており、ストリーミング配信が音楽配信の大きな潮流になろうとしている。日本ではSonyのMusic Unlimitedに続いて今年3月にレコチョクがレコチョクBestを開始した。ストリーミング配信に楽曲を提供することに後ろ向きのレコード会社もまだあるが、以前とは様変わりしている。日本でもストリーミング配信が成功するのか・・・・大いに興味がもたれるところである。

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