見切り発車して攻勢に転じた日本版Spotifyの賭け!?

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今年に入って何度か日本上陸が噂されたSpotifyだが、9月29日になってようやくスタートすることになった。Spotifyは有料会員4,000万人を擁する世界最大の音楽聴き放題サービスであるが、これまで日本上陸を足踏みしていた。その最大の理由がレーベルからの楽曲提供が思うように得られないところにあったのは間違いないが、ではそれが解決したからサービス開始に踏み切ったのであろうか・・・・・恐らく、そうではないのだろう。

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取り合えずスターとさせてレーベルに参加を促し、最終的にはユーザーを味方に付けてレーベルに圧力をかける!?

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Spotify日本版

スタートは9月29日ではなくて11月??

29日に開かれたSpotifyの記者発表では出席者にSpotifyサービスへの招待券が配られたが、当面は招待制のサービスとなる。文頭に『11月のサービス開始に先立ち・・・・』とあり、サービスの本格的な開始は11月らしい。サービスの基本的な部分に変更が生じることは考えられず、11月の本格スタートまでに配信参加レーベルを増やそうとしていることは間違いない。日本版Spotifyと契約したレーベルは明らかにされていないが、邦楽についてはかなり少ないことが記事の中で指摘されている。ジャパンタイムスの記事ではオリコンのヒットチャートに入った曲が半分も無いと書かれており、レーベル集めにはかなり苦労していることが伺える。

Spotifyのフリーミアムモデルは世界的には大成功

昨年の2015年、日本では数多くの聴き放題サービスが立ち上がった。国内勢のLINE MUSICやAWAに始まり、Apple MusicやGoogle Play Music、AmazonのPrime Musicなどの外国勢も参入してきた。但し、これらは基本的に有料サービスであり、期間限定の無料お試しサービスしか用意していない。一方のSpotifyは無料サービスで数多くのユーザーを集め、その中から有料会員に移行させるフリーミアムモデルを採用している。Spotifyのアクティブユーザー数は、今年の6月に1億人を突破した。当時の有料会員数は3,500万人と推定されることから、アクティブユーザーの35%を有料会員として獲得したことになる。これはSpotifyのフリーミアムモデルが世界的には大成功していることを示しているが、日本のレーベルは無料の配信モデルが大嫌いなのである。

Spotifyを日本向けに少し手直ししてスタート

日本版Spotifyのスタートに際し、Spotifyはサービスの内容を日本向けに改訂している。海外版では無料サービスの聴取時間制限は無いが、日本では月15時間に制限される。この制限はパソコンやタブレット向けであってスマートフォンは除外されているが、スマートフォンの場合はオンデマンドの要素がかなり排除されることになる。スマートフォンでもプレイリストの選択は許されるが、中の楽曲の再生は全てシャッフル再生となる。つまり、インターネットラジオのチャンネル選択とほぼ同じ仕組みしか利用できない。尚、日本のAWAは3カ月の無料お試し期間後にフリープランに移行できるが、聴取時間は月1時間に制限される。それと比べるとSpotifyはかなりましなものになっているが、レーベルからするとそれが大きなネックとなっているのは確実である。

LINE MUSICやAWAはレーベル主導のサービス

基本有料サービスであるLINE MUSICとAWAは、無料お試し期間後に大量の退会者を生んだ。日本版Apple Musicは不明だが、有料の聴き放題サービスの難しさは日本のレーベルは昨年1年間で学んだものと思われる。フリーミアムモデルの優位性を示すチャンス到来とばかり、今年の7月頃からSpotifyは攻勢に転じたのだろう。そして今回、一部のレーベルしか取り込めなかったにもかかわらず、日本版のサービスを立ち上げることで大きな賭けに出たのであろう。11月までに多くのレーベルを翻意させれば成功だし、そうでなくてもユーザーを味方につければ勝算はでてくる。対立するサービスに楽曲提供していないことを明らかにすることにより、それがそのレーベルのエゴでしかないことを白日の下に晒すことになる。果たしてその賭けは成功するのか否か!?

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