PANDORAが日本でサービス開始することは無い!?

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PANDORAは、アクティブユーザー数8,000万人を数える音楽のインターネット放送サービスである。2000年頃から米国のみで提供されてきたが、2012年12月にオーストラリアとニュージーランドが加わった。しかし、それ以上の広がりは見せておらず、日本にも上陸する予定は無い・・・と言うよりも、まず間違いなく日本に上陸することは無い。

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米国では音楽のインターネット放送は自由にできるが日本では権利者の許諾が必要・・・実現不可能!?

pandora

PANDORA

レコード会社の許諾が必要な日本では難しい

音楽のインターネット放送は、米国では誰でも開局できる。楽曲の利用料は決められており、音楽を使用した後でSoundExchangeという徴収機関に使用料を支払えば良い。つまり、米国ではレコード会社はインターネット放送に関する許諾権を有しておらず、報酬請求権のみが与えられている。日本の場合、テレビやラジオ、有線放送は米国同様報酬請求権しか与えられていないが、インターネット放送での楽曲使用に関しては許諾権が認められている。PANDORAと同様のサービスを日本で開始する場合は、数百に上るであろう原盤権所有者の事前の許諾を得なければならない。料率も個別交渉となることから、ビジネスとして成り立つだけの低い料率を獲得することはまず不可能である。

サーバーにアップロードする権利=配信可能化権

日本のレコード会社は、著作隣接権の中に配信可能化権と言う権利が認められている。サーバーに楽曲をアップロードすること自体がレコード会社の権利として認められており、楽曲がどのように使われるかは問われない。つまり、オンデマンドでの楽曲配信か放送形式での配信かは関係なく、サーバーに置くこと自体がレコード会社の権利として認められたのであった。一方、米国では1998年にDMCA(Digital Millennium Copyright Act)が成立したが、この中には著作隣接権については何も触れられていない。但し、日本では演奏権と訳されるPerforming Rightsの規定があり、米国でもレコード会社に楽曲使用の許諾権が認められることとなった。

米国では強制的に楽曲使用を許諾

せっかく認められたPerforming Rightsだったが、DMCAはレコード会社の許諾権に大きな制約を加えた。インターネットラジオ局には強制的に楽曲使用の許諾を与え無ければならず、その料率は行政機関が一括して設定することとしたのであった。つまり、レコード会社の許諾権は実質的に剥奪され、インターネット放送での自由な楽曲使用を可能にしたのであった。米国では伝統的に放送局の力が強いが、インターネットの世界でもそれが引き継がれることとなった。しかし、それは米国のみで通じることであり、世界的には一般的ではない。その証拠にPANDORAは(一部を除いて)米国以外では展開されておらず、今後も実現することは無いだろう。

Spotifyの7月日本上陸はどうなった?

Wall Street Journalが8月19日、PANDORAがオンデマンドのストリーミング配信に乗り出すことを伝えている。これは従来のPANDORAとは異なり、ユーザー側が選曲の決定権を持つモデルである。当然レコード会社の許諾が必要であり、この情報もレコード会社との交渉過程で表に出てきたものと思われる。そういえばSpotifyが日本でも7月中にオープンするという話があったが、8月も終わろうとしているのにまだ実現していない。恐らく、ソニーやエイベックスあたりともめているのだろうが、LINE MUSICやAWAがうまく行っていないのにSpotifyに楽曲使用の許諾を与えるのだろうか。無料サービスならば直ぐに何百万かのユーザーが集まることをソニーやエイベックスは熟知しており、自分たちのビジネスが開店休業となることは目に見えている。

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