MSとNokiaの敗者連合に勝算は?

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MicrosoftがNokiaの携帯電話事業を約50億ドルで買収したが、この買収に勝算はあるのだろうか。NokiaのCEOである Stephen Elop氏はMicrosoft出身であり、2011年2月からはMicrosoftと戦略的な提携を行ってきた。NokiaはMicrosoftのスマートフォン用OSであるWindows Phoneに積極的に取り組んでおり、いまやMicrosoftの唯一とも言うべきパートナーとなっている。

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メーカーへの変身と次期CEOの獲得

lumia1020

Wndows Phoneを搭載したNokia Lumia 1020

Microsoftとの戦略的提携はまだ道半ば

Nokiaは独自OSであるSymbianを搭載した携帯端末で圧倒的なシェアを誇っていた。しかし、AppleのiPhoneの登場により、携帯電話端末は全画面ディスプレイでマルチタッチによる操作を行うタイプが主流となった。SymbianはPDA用に作られたOSをベースとしており、フィーチャーフォンには適していてもiPhoneのようなスマートフォンには向いていなかった。従って、iPhoneやAndroid端末にシェアを大きく食われたことから、現在のNokiaのシェアは最盛期の半分程度に落ち込んでいる。苦肉の策として選択したのが、Microsoftとの戦略的な提携であった。NokiaはMicrosoftと提携してWindows PhoneをメインのOSとし、Symbianを最終的には放棄することとしたのである。Windows Phoneを搭載した端末はLumiaシリーズとして販売されているが、2013年4-6月気の販売台数は740万台であった。但し、この数字は世界トップとなったSamsungの10分の1でしかない。

Windows Phoneの出遅れ

一方のMicrosoftだが、こちらもAppleのiPhoneに対抗できるOSを提供することができなかった。Micorsoftの携帯電話用のOSは、PDA用のOSをベースとして作られたWindows Mobileであった。キーボード入力を前提としたOSであり、最後までマルチタッチに完全対応することはできなかった。MicrosoftはWindows Mobileでの対応をあきらめ、Windows Phoneで再起を図ろうとした。しかし、Windows Phoneが世に出た2011年秋は時既に遅く、スマートフォンのOSはAppleのiOSとAndroidでほぼ占められる状況となっていた。

事業的な展望は何も見えてこない

以上見てきたように、MicrosoftとNokiaはスマートフォンにおける負け組み同士である。その2社が一体となったとき、果たして再起できる可能性がるのだろうか。スマートフォンのOSに限ってみた場合、両者はいずれもPDAから派生したOSを手がけていた。SymbianはiPhoneタイプのスマートフォンに対応できず、表舞台から姿を消そうとしている。MicrosoftはWindows PhoneでModern UIを持ち出してきたが、マルチタッチに大きく引きはされた状況を改善することはできないままである。NokiaのLumiaがそこそこ売れてはいるが、Lumiaで突破口を開くほどの量感は感じられない。つまり、今回の買収劇で事業としての具体的な展望は何も見えてこないのである。

Microsoftはメーカーに変身・・・後はStephen Elop氏次第

MicrosoftのSteve Ballmer氏は、ことあるごとにMSは「デバイス&サービスカンパニー」を目指すとしている。Nokiaの携帯電話事業を買収したことで、Microsoftはメーカーに変身することとなったのは事実である。また、Steve Ballmer氏は8月末に1年以内の退任を発表しており、今回のNokia買収で後任の最有力候補にNokiaのStephen Elop氏が浮上してきた。つまるところ、Microsoftはメーカーとなって後の舵取りはStephen Elop氏に任せることにする・・・・というのがNokia買収劇の落とし所なのだろう。

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