今日(12月15日)、レコチョクの着うた/着うたフルが終了

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『着うた』は楽曲の一部、『着うたフル』はフル楽曲をガラケーにダウンロードするサービス。『着うた』は2002年12月、『着うたフル』は2004年11月から、いずれもKDDIが最初にサービスを開始した。レコチョクは2001年7月にレーベルモバイルとして設立され、2009年2月に現在の社名であるレコチョクに改称した。レコチョクは、サービス名の冠として使用してきた『レコード会社直営』を由来としている。

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日本の3G化のスピードが欧米より早かったことがガラーケー化の最大の理由!?

2008kddi

KDDIの2008年夏モデル(一部)

着うた/着うたフルがスタートした頃のガラケー画像を探したが、このサイトで基準としている横640ピクセルの画像が見つからなかった。従って、2008年発売のKDDIのCDMA 1X WIN端末を掲載することにした。

着うた/着うたフルはキャリアのネットワーク内サービス

『着うた/着うたフル』は、ガラケー向けの・・・・より正確に言えば『ガラケーの専用ネットワーク内で提供された』音楽配信サービスである。日本の場合、2000年代始めのインターネット回線速度は56kbpsが普通であった。また、当時は携帯電話も2Gの時代であり、通信速度は9.6kbpsでしかなかった。しかし、直ぐに3Gの時代に入り、携帯電話の通信速度は飛躍的に高まることになる。例えばドコモのFOMAの場合、通信速度は384kbpsと2G時代の40倍であった。当時、既にドコモはiモード、KDDIはEZweb、J-PHONE(当時、後のソフトバンク)はJ-スカイ(当時、現在はYahoo!ケータイ)というインターネット接続サービスを行っていたが、3G時代になると携帯電話の専用ネットワーク内の回線速度が最も早いという現象が一般化した。

ドコモは3G普及に手間取る・・・スピードはKDDIが優位

3G時代を迎えるにあたり、J-PhoneはドコモのFOMAと同じW-CDMAという通信方式を採用した。しかし、KDDIは別の通信方式を採用し、そのサービス名をCDMA 1Xと名付けた。CDMA 1Xの回線速度は、W-CDMA方式の384kbpsに対して半分以下の144kbpsでしかなかった。しかし、CDMA 1XはKDDIの旧サービスと上位互換性があり、CDMA 1X対応端末は日本全国何処でも当初から使用することができる。FOMAの場合は設備を更新する必要があり、FOMAの導入は2001年5月と早かったものの、人口カバー率100%となったのは2007年3月とKDDIにかなり遅れを取ることとなった。一方、KDDIの場合は旧設備に接続した時は回線速度が64kbpsと遅くなるものの、相対的にドコモよりは優位に立つこととなった。ドコモのmovaは2004年から28.8kbps対応端末を導入するも、従来の9.6kbpsが大勢を占めていた。

着うたはKDDIの反転攻勢の大きな武器

KDDIの回線速度を最大限に活かすコンテンツが、レコチョクが提供するCD音源から一部を抜き出す『着うた』であった。本当は1曲丸ごと配信したかったのだろうが、さすがに回線速度が64kbps~144kbpsでは実用的ではない。『着うたフル』は1曲丸ごとの配信だが、容量は圧縮しても1.5MB程度ある。これを144kbpsで配信しようとすると1分半はかかることから、更なる回線速度のアップまで待たなければならなかった。しかし、回線速度の優位性を活かした『着うた』により、KDDIは伸び悩んでいた加入者数の反転増加に成功することとなった。総契約者数でJ-PHONEに追いつかれつつあったが、その後はJ-PHONEとの差を広げてナンバー2の地位を顕示するスタートラインとなった。

着うたフル×ガラケーはiPhone×iTSのプロトタイプ

回線速度がCDMA 1Xの約17倍となるCDMA 1X WINは、2003年11月にサービス開始された。1年後の2004年11月に『着うたフル』をスタートしており、レコチョクの念願をかなえるサービスを実現させた。CDMA 1X WINの回線速度は2.4Mbpsであり、1.5MBのフル楽曲のダウンロードが5秒程度で終わる。当時はADSLの普及期であり、回線速度は携帯電話がその一歩先を進んでいた。また、携帯電話と音楽プレーヤーが一体となったことから、パソコン無しで音楽をダウンロードする環境が構築されることになった。これはAppleのiPhoneとiTunes Storeの環境を先取りするものであり、現在のスマートフォンと聴き放題サービスにつながるものである。

ガラケーのスマホ化でサービス終了は当然の帰結

しかし、ガラケーで利用できるのはキャリアが専用ネットワーク内に構築したサービスであり、MNPで転出すると同時に利用できなくなる。一方、スマートフォンの場合はインターネット上に無数にあるサービスを利用でき、キャリアを変えてもサービスはそのまま続けることが可能である。2008年のiPhone登場以降、世界的にスマートフォンへの移行が進んでいる。日本の場合は、スマートフォン化はキャリアが提供していたサービスを取り止めることと同義語である。事実、iPhoneが発売された2008年以降、日本のガラケーからスマートフォンへの移行が急速に進んでいる。『着うた/着うたフル』のダウンロード実績はジリ貧状態が続いており、サービス停止は時間の問題であった。キャリアはガラケー端末の新規発売を取り止めようとしており、それが今回のレコチョクの『着うた/着うたフル』終了の直接的な要因となっているのは間違いない。

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